ファッション

テロとともに幕を開けたロンドン・ファッション・ウイーク、厳戒態勢続く

 2018年春夏のロンドン・ファッション・ウイークは、9月15日の朝ロンドンの地下鉄で起きた爆発テロとともに幕を開けた。しかし、一時最高レベルの「危機的」まで上がったテロ警戒レベルは、2人目の容疑者を逮捕後1段階下がって「重大」になり、緊張感はありつつもファッション・ウイークは予定通り進んでいる。

 「アリス アーチャー(ALICE ARCHER)」の展示会を訪れたロンドンのリテーラー、ブラウンズ(BROWNS)のサイモン・バースタイン(Simon Burstein)最高経営責任者(CEO)は「みんな地下鉄を使っている。何も変わらない、いつもの日常だ」と語った。

 人形メーカーとタッグを組みコレクションを発表したフィービー・イングリッシュ(Phoebe English)「フィービー イングリッシュ」デザイナーは、「悲しみの中にも、仕事に生活、それぞれの日常は変わりなく続いている。テロによって途切れるようなものじゃない」と話した。

 また、英国ファッション協議会(British Fashion Council 以下、BFC)も努力を重ねている。キャロライン・ラッシュ(Caroline Rush)CEOは「警察と常に連絡を取り合い、厳戒態勢を取っている。メーン会場はバッグ検査も実施し、非常に厳しい警備態勢を敷き、万事に備えている。来場者全員の安全と安心が最優先だ」と語る。

 会場に緊張感をもたらしているのはテロだけではない。「バーバリー(BURBERRY)」の会場には動物愛護団体のメンバーが押し寄せ、毛皮使用反対のデモを実施。抗議の声は会場の中まで聞こえた。クリストファー・ベイリー(Christopher Bailey)バーバリー社長兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーは、「今日は何かが起きるかもしれないと聞いていたが、ここまでとは想像していなかった」とショーのバックステージで語った。

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