ユニクロ(UNIQLO)は20日、スペイン1号店「ユニクロ」パッセージ・デ・グラシア店をバルセロナに開いた。場所は目抜き通りのグラシア通り。20世紀初頭に建設された建物の地下1階・地上3階の4フロアで、売り場面積1730平方メートルの大型店となる。歴史的建造物の意匠を生かした内装が特徴で、1階から3階までの吹き抜けは建設当時のステンドグラス窓とシャンデリアで飾られている。一方で、らせん状の階段には5×9mの大型LEDスクリーンが設置され、東京の日常を切り取ったオリジナルムービーを流す。開店に合わせて、サッカーの「FCバルセロナ」ナの元キャプテンであるカルレス・プジョル(Carles Puyol)ら地元の著名人を起用した広告キャンペーンを展開する。
ユニクロにとってスペインは、英国、フランス、ドイツ、ベルギー、ロシアに続く欧州6カ国目の出店になる。ユニクロがカジュアル専門店で世界一を狙う上で最大のライバルである「ザラ(ZARA)」のインディテックス(INDITEX)の本拠地であり、同国で受け入れられるかどうかに注目が集まっている。1号店では前述したように独自の内装デザインを取り入れたり、欧州では初となるTシャツライン「UT」の専用コーナーを設けたりした。また、先行してオンラインストアを開設するなど、スペイン市場の攻略に力を入れている。
ファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長は「スペインにおける最初の一歩。ユニクロならではの買い物体験と、商品、カスタマーサービスをお客さまに届け、今後スペイン主要都市への出店を目指す」とコメントした。11月9日には2号店を同じバルセロナ市内に開くことが決まっている。