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伊ボノットがチェルッティ元CEOを起用、19年春夏から紳士服地に本腰

 エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)グループ傘下の伊テキスタイル企業ボノット(BONOTTO)が、11月1日付でダニエレ・サンゼーニ(Daniele Sanzeni)=ラニフィチオ・チェルッティ(LANIFICIO CERRUTI)元CEOを起用し、2019年春夏からメンズ用服地の本格展開に乗り出す。ボノットは婦人服地で多くの有力ブランドを顧客に持ち、メンズ用服地はこれまでも展開してきたが、ブランドらしさを生かした鮮やかなジャカードなどのテキスタイルが多く、用途やブランドが限られていた。今回ダニエレ氏を起用することで、従来のラインよりもフォーマルでソフトな服地を提供する。ロレンツォ・ボノット(Lorenzo Bonotto)=ボノットCEOは「『ボノット』らしいアバンギャルドな生地と、『エルメネジルド ゼニア』や『ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)』などに代表されるクラシカルな生地との間に空白の市場がある。そこを狙っていきたい。ゼニアやコルネリアーニ(CORNELIANI)などに販売できたら」と話す。

 企画は「ボノット」のデザインチームが手掛け、ダニエレ氏はコンサルタントとして、セールスやプライス、商品構成など全体を統括する。初年度の予算は400万ユーロ(約5億3200万円)。「大きくない数字だが、様子を見ながら確実に育てていきたい」(ロレンツォCEO)。ダニエレ氏を起用した理由については「業界での経験が豊富で、何よりメンズウエアに精通していることが大きい。メンズ服地はウィメンズと作り方も文化も全く異なるので、彼がコンサルタントとして協力してくれることは非常に重要だ」と話した。

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