日本の民事再生法に当たる会社債権者調整法の適用を申請したシアーズ・カナダ(SEARS CANADA)は再建を断念し、事業を清算する。オンタリオ上級司法裁判所に「残された全店舗と資産」の清算を申請。13日(現地時間)にも受理される見通しだ。
これを受け同社は、19日から最長14週間の閉店セールを行う。同社は現在、195の「シアーズ」ストアと295のホームセンターを手掛け、1万1200人を雇用している。「以降の詳細は追って公表する。店舗閉鎖と従業員の解雇という結果に至り、本当に残念だ」とのコメントを発表した。
同社は米シアーズ・ホールディングス(SEARS HOLDINGS)とは別にトロント株式市場に上場している。カナダ法人の株は米国法人が11.7%を保有しており、さらにエドワード・S・ランパート(Edward S. Lampert)=シアーズ・ホールディングス会長兼最高経営責任者(CEO)のヘッジファンド、ESLインベストメンツ(ESL INVESTMENTS)が45%を保有している。
カナダ法人の破産が、同じく低迷するアメリカのビジネスに悪影響を与える可能性は高いとされてきた。アメリカでも直近の150店舗を含む数百店舗を10年間で閉店したり、ランパート会長兼CEOから複数回融資を受けたり、苦境は深刻だ。米国法人は最近もホリデーシーズンの商品買い付けのため、ランパート会長兼CEOから1億ドル(約110億円)の資金を調達している。