9月に始まった2018年春夏コレクションの先頭を切って、ニューヨークでは最も多くのコレクションが発表された。国内外から多くのジャーナリスト、バイヤーらが押し寄せる中、女優で歌手の西内まりやも現地を訪れていた。コレクション初体験という彼女自身がとらえたファッショントレンドと、現地で感じた率直な感想を聞いた。
WWDジャパン(以下、WWD):ニューヨークへはよく訪れますか?
西内まりや(以下、西内):今回が2度目です。ファッション・ウイーク中に訪れるのは初めてでした。
WWD:まず、たくさんの洋服を見た感想を率直にお教えください。
西内:常に心おどっていました。洋服を見ている時は何もかも忘れて、無心になれるんです。それぞれの洋服が出来るまでのヒストリーや過程が気になりました。
WWD:コレクションウイークの中で初めに見たのが「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」だと思いますが、洋服を見てどう感じましたか?
西内:女性らしさと個性のバランスが印象的で、シルエットや裾のデザインなど、細部にまで見入ってしまいました。
WWD:「ケイト・スペード ニューヨーク」のショーは老舗オイスターバーで行われたかと思いますが、そのインスタレーション体験はいかがでしたか?
西内:これまでの想像をくつがえすような空間でした。さまざまな方との出会いもあったので、彼女らとコミュニケーションをとりながら、コレクション衣装を身にまとったモデルさんたちを真近で見ることができたのは、すごく贅沢な時間でした。
WWD:その後に見たショーで印象に残っているショーや出来事はありますか?
西内:「アリス アンド オリビア(ALICE & OLIVIA)」は各シチュエーションのセットに合ったスタイリングでのインスタレーションでした。デザイナーのステイシー・ベンデット(Stacey Bendet)さんとも会うことができ、彼女の強い芯を感じたのがとても印象的でした。他には、「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」の広い会場での無音のショーがとても記憶に残っています。モデルの足音だけが響く緊張感のある空間で、モノトーンな会場にカラフルでダイナミックなデザインの衣装が映え、映画のワンシーンのようなショーでした。
WWD:2018年春夏コレクションのショー全体を通じて感じた、来春のファッションの印象をお教えください。
西内:カラーや花柄などのデザインが大胆で、柄on柄を取り入れたコーディネートが多いように感じました。私は黒やメタルが好きなので、そこに柄物や大ぶりのアクセサリーを取り入れたいなと思いました。
WWD:ファッション・ウイーク中のニューヨークの街並みはいつもと異なりましたか?
西内:いつもに増してファッショナブルな人が多く、カメラを持った方々が街中で構えている、ある種異様な光景でした。世界中から注目を浴びているという空気を肌で感じました。
WWD:お店やニューヨークにいる人たちを見て、ニューヨークと日本では違うなと感じる部分がありましたか?
西内:自己主張がはっきりしていて、平等な愛があり、一人一人が主人公だという印象です。彼らを見ていると、「自由である事、自分らしさを大切にする事」の必要さがわかります。
WWD:滞在中に印象に残っていることがあればお教えください。
西内:ショーの鑑賞で同席した仲里依紗さんとはお仕事でご一緒して以来の再会で、食事をしたりいろいろお話が出来てうれしかったです。彼女のファッションや考え方をリスペクトしているので、今後一緒に作品を作れたらうれしいです。
WWD:では最後に、この秋冬にチャレンジしたいファッショントレンドがあれば、お教えください。
西内:デニムを活かしたコーディネートを考えています。上下デニム、ロングコートの中にデニムジャケットなど。自分で切って貼って、アレンジしたりと1つしかないアイテムを作りたいです!