クラウド型のスマホ用アプリ制作プラットフォーム「ヤプリ(YAPPLI)」を提供するヤプリはこのほど、グロービス・キャピタル・パートナーズや伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、既存株主などからの第三者割当増資とみずほ銀行などからの融資をあわせ、総額6億7000万円の資金調達を行った。スマホ用アプリはECや販売促進、会員カードなど用途が広がる中で、ダウンロード数は激増。調査会社のアップアニー(App Annie)によると2016年に全世界で1473億だったダウンロード数は、年率21%で成長を続け、2020年には2843億ダウンロードにまで拡大する見通し。ヤプリはプログラミングの知識不要で、管理画面で機能を選択するだけでアプリ開発ができることを強みにしており、資金調達でアプリ開発を加速する。
ヤプリはこれまでに、グロービス・キャピタル・パートナーズとYJキャピタル、米国のセールスフォース・ドットコム、個人投資家で川田尚吾DeNA共同創業者らから3億6000万円の資金調達を実施しており、今回の資金調達で累計調達額は10億3000万円になる。資金調達と同時にCFO職を新設し、クレディ・スイス証券を経て家庭教師アプリを展開するマナボでCFOを務めていた角田耕一氏が就任する。
「ヤプリ」は現在ファッション関係ではバロックジャパンリミテッドやゴールドウイン、ライトオンなど220社が導入し、総ダウンロード数は1000万超だという。ヤプリによると、「ブランドや企業によってはアプリ経由のECの売り上げが5割を超えている企業もある。アプリは滞在時間が長く、ユーザーや会員とのエンゲージにつながるチャネルになる」と指摘している。