公益社団法人日本アロマ環境協会(以下、AEAJ)は、ローズ精油と女性の魅力にまつわる実験結果を発表した。スキンケアや健康管理ではなく、“バラの香りをまとった生活”で女性は美しくなれるのか?をテーマにしたもので、世界でも珍しい試みだ。
実験は18〜22歳の女子大生18人を対象に行われた。対象者を2つのグループに分け、一方のグループはローズオットーの精油を、もう一方は水を垂らしたシールを襟元につけて1カ月間過ごした。被験者は、実験期間中はエステサロンへ行ったり化粧品を替えたりすることは控え、美容にまつわる他の要因を排除した形で実施したという。
1カ月後、被験者の実験前後の顔写真をグループごとに合成して“平均顔”を作成し、第三者にそれぞれの写真を見せて印象評価を実施。その結果、水グループの印象は実験前後で変わらなかったのに対し、ローズ精油のグループは「実験後の方が見た目の印象が良い」と答えた人が77%を占めた。他、「美しさ」「優しさ」「セクシーさ」「話したい」など、魅力的な女性に感じる印象が、ローズ精油グループは実験前より実験後の方が高くなったという。
また、被験者本人に対する実感調査でも、ローズ精油グループは実験後に「不安が軽減された」「人を受け入れ共感する“情緒的受容性”が高まった」「肌の潤いが向上した」と答えた人が多かった。この研究結果について、熊谷千寿AEAJ常任理事アロマサイエンス研究所所長は「魅力的に見えるかどうかは表情が影響している。ローズの香りによってストレスが緩和され、内面的な変化が外見にも現れているのではないか」と見解を述べた。
ローズは幅広い世代の女性から支持されている香りの1つで、古くから“女性を美しくする”と言われてきた。AEAJはこれまでにも女性の心身とローズ精油の関係性について研究しており、ストレスを緩和して皮膚のバリア機能低下を防いだり、女性ホルモン分泌量を上昇させるなどの作用を確認している。