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ファーフェッチ傘下の英ブラウンズがデジタル駆使した未来のセレクトショップ

 ファーフェッチ(FARFETCH)傘下の英老舗セレクトショップ、ブラウンズ(BROWNS)はロンドン・ショーディッチに不定期移動型の“ノマド”ショップ、ブラウンズ イースト(BROWNS EAST)をオープンした。この約370平方メートルのショップは“ブラウンズ・ノマド”プロジェクトの一環で、いつまで開店しているかは不明だが、この不確実性こそ同プロジェクトの醍醐味だという。不定期に移動する他、ショップ内の設備も不定期に入れ替え、クリエイティブ産業にまつわるトークショーやワークショップなども開催する。10月12日にオープンし、31日にはビッグイベントも開催予定だ。

 「サカイ(SACAI)」「ジバンシィ(GIVENCHY)」「グッチ(GUCCI)」などのヨーロッパ限定アイテムを含む45ブランドをそろえる。また、メディテーション(瞑想)イベントやロンドンアーティストによる展示販売を計画している他、ブラウニーで有名なオンラインベーカリーショップ、「ファッティーズ ベーカリー(FATTIES BAKERY)」がショップ内のバーで初となる実店舗販売をする。

 ホーリー・ロジャーズ(Holli Rogers)ブラウンズ最高経営責任者(CEO)は「絶えず変化することが売りの、21世紀のポップアップショップ。地域と密着しており、本店とは全く違う体験ができる」と語った。ブラウンズ・イーストはRFIDタグと携帯型のPOS端末を導入し、販売スタッフがその場で店舗や倉庫の在庫確認ができるようにする他、顧客がレジで支払わなくても良い環境を整える。さらに、1カ月以内に支払いアプリを立ち上げ、デジタルテクノロジーを駆使したさまざまなサービスを導入する。

 また、VIPの顧客はウィッシュリストをパーソナルショッパーと共有し、事前予約ができる。また、2階のVIPスペースは別のエントランスを用意する。サンドリーヌ・デヴォー(Sandrine Deveaux)=ファーフェッチ フューチャー ストアマネジング・ディレクターは「“ノマド”プロジェクトのビジョンは、顧客がオンラインで何をしているかを検証し、テクノロジーを組み込んだ体験を提供すること。データが蓄積すればオンラインとオフラインの体験を繋ぎ、実店舗で活用できる。顧客が何を考えているかが最優先事項。顧客が求める体験を提供するために、顧客の情報が必要だった。ウィッシュリストを作成し、おすすめ商品の紹介することで、店の外でも顧客とコミュニケーションをとることができる」と話す。

 また、ブラウンズ・イーストのオープンに伴い、スローン通りの店舗を閉店し、イーストロンドンでのビジネスに集中していく。18年にはサウス・モルトン通りの本店は改装に入り、ブラジルにも店舗をオープンする。

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