パルグループホールディングスは、課題だったカジュアル業態「チャオパニック(CIAOPANIC)」と衣料品・生活雑貨業態「コロニー2139(COLONY2139)」の立て直しを急ぐ。18日に都内で行われた同社の2017年3~8月期決算説明会で井上英隆・会長は、両ブランドともに「来期(19年2月期)の上期は赤字額を半分にし、下期には収支トントンにする」と話した。「チャオパニック」は同社の主力ブランドだが、今期(18年2月期)は派生業態の「CPCM」を含めて10億円の赤字になる見通し。14年にスタートした「コロニー2139」は将来的に売上高400億円の目標を掲げる戦略ブランドだが、出店は5店舗にとどまり、いまだ赤字が続く。両ブランドを軌道に乗せることが今後の成長戦略のカギになると見て、早期に再建のめどをつける。
現在21店舗を運営する「チャオパニック」は昨年秋から本格的な改革に着手。4週間MDによる在庫コントロール、同社の他ブランドと共通の生産プラットフォームの活用などによって粗利は徐々に改善されているという。「現時点での成果はまばらだが、上向きつつある手応えはある」(井上会長)。改革の一環として原宿・明治通りの「CPCM」も9月に大規模改装した。
子会社が運営する「コロニー2139」は井上会長が自ら改革の指揮を執る。既存店売上高は9月が34%増、10月中旬時点で50%増と改革の成果が出始めている。長期的には全国に出店拡大をかけるブランドだが、標準店舗面積が660~990平方メートルと大規模のため、出店は簡単には進まない。それでも井上会長は「来期まではノウハウを固めることが先決。既存店の売上高が伸びれば、多くのデベロッパーから声がかかり、われわれが何もしなくても自然に出店は広がることになる」と話す。