レナウンの2017年3~8月期の決算は、売上高が前年同期比3.2%減の282億円、営業損益が23億円の赤字(前年同期は25億円の赤字)、経常損益が21億円の赤字(同24億円の赤字)、純損益は19億円の赤字(同29億円の赤字)だった。「ダーバン」「アクアスキュータム」など百貨店向けのブランドが苦戦したことや、スマホアプリの開発などで販管費がかさんだ。また、ジブ・リテイリングの株式を売却し、連結対象外になったことも売上高減につながった。
ブランド別売上高では「ダーバン」が同4.9%減、「アクアスキュータム」がメンズで同12.7%減、ウィメンズで同4.2%減と売り上げを落とす中、SCのファミリー業態「アーノルドパーマータイムレス」が好調で同8.3%と伸長した。特にEコマースの売り上げは38%増と大幅に伸びた。また、「新規出店をかなりアグレッシブに行っている」(北畑稔社長)ことも、好調要因と見る。
4月に発表した、18年春に始動予定の低価格帯ブランドについては「進めてはいるが、内容について社内で検討中で今話せることはない」と北畑社長。また、ビジネスマンをターゲットにしたコーディネート販売サービスについては、「来期もしくは準備が整い次第開始していく」とコメントした。同サービスでは、紳士のビジネススーツ、ドレスシャツ、ネクタイのコーディネートを定額で提供する。個人だけでなく、法人向けの開拓も行う予定だという。来期末までに300人以上のユーザーを獲得し、サービスの詳細について調整していく。
通期(18年2月期)は売上高が前期比2.4%減の660億円、営業利益が2億円(前期は2億4800万円の赤字)、経常利益が約3倍の5億円、純利益が5億円(同5億9500万円の赤字)の見通し。プロパー販売率の改善による在庫の削減や、値引き率の見直しなどで利益率の改善を目指す。