ディーゼル(DIESEL)が10月5日から募集していたCEOが、ダーン・ヴェルヴォート(Daan Vervoort)に決まった。今回のCEOは、いわゆる“Chief Executive Officer(最高経営責任者)”ではなく、“Chair Executive Officer”とのことで、Chairの文字通り、“椅子に座る役員”を意味する。
ディーゼルのCEO(最高経営責任者)は4月にアレッサンドロ・ボリオーロ(Alessandro Bogliolo)が退任し、不在のまま。レンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)創業者は公式ビデオを配信し、「CEOがオフィスからいなくなり、椅子だけが残っている。新たなCEOを募集したい。まずは、椅子の座り方が大事だ」と呼びかけた。「他の人と全く違う方法で座る、確かな能力を示さなければならない」と今回のキャンペーンの趣旨や応募資格などを語り、応募者から寄せられたビデオやGIF画像にそれぞれコメントした。
ベルギー在住のヴェルヴォートはCEOに任命された特典として、イタリア・ブレガンツェのディーゼル本社に招待された。ディーゼルのフェイスブックのアカウントおよびロッソ創業者のインスタグラムのアカウントで公開されたビデオでは、ヴェルヴォートはさまざまな姿勢で椅子に座ったり、椅子に座ったまま社内を移動し、社員と会話を楽しんだ他、ロッソ創業者と対面しその椅子に座るなど、CEOをたっぷり満喫したようだ。
ビデオは、「座るのが上手なことは、人生においていつも役に立つとは限らない。だが、とても遠くに連れていってくれるかもしれない」というヴェルヴォートCEOの言葉で締めくくられた。