ビジネス

「ハイプビースト」主催のパーティーでケガ人最大60人 消毒用照明が原因か?

 ウェブメディア「ハイプビースト(HYPEBEAST)」が10月20日に香港で開催したパーティーの参加者が、目の痛みなどを訴えている。ストリートブランド「クラブ ソラヤマ(CLUB SORAYAMA)」のポップアップを祝い、ショッピングモールのザ・ランドマーク(THELANDMARK)で開かれたものだったが、不適切な照明が用いられたようだ。長期の治療が必要な、深刻なケースもあるのではとの懸念が広がっている。

 地元の新聞「アップル・デイリー(APPLE DAILY)」によると、およそ60人の参加者が光線角膜炎(紫外線による角膜に炎症)や過度の日焼けなどを訴えている。この時の照明は、主に消毒用に用いられる、紫外線を発するものだった。原因は現在調査中。「ハイプビースト」は、「知らないうちに、一部エリアの照明が不適切なものになっていた」とのコメントを発表した。パーティーの準備は、業者により行われた。「ハイプビースト」は参加者の安全が一番として、医療機関を訪れるよう呼びかけている。「原因は保険会社が調査中で、詳細を話すには時間が必要だ」という。

 「パーティーから帰宅して4時間後の午前3時、激しい目の痛みで目覚めてしまった」ーー。パーティーでDJを務めたジェームス・アセイ(James Acey)はこう振り返る。「そのあとは何も見えず、長い時間目を開けることもできない。涙が止まらず混乱したが、後から同じような人が大勢いると聞いた。パーティーで火傷のような症状になった人もいるようだ」と続ける。病院に行くと医師は「長時間保護することなく紫外線を浴びた状態。防護マスクなしに溶接を続けたようなものだ」と診断。別の出席者キティ・ウォン(Kitty Wong)は、目の違和感、特に砂が入ったようなゴロゴロが1週間近く続き、「まだ痛い。まるで長時間、スクリーンを見続けたようだ」と話す。

 イベントは年末まで続く3つのポップアップの第2弾を祝うものだった。「クラブ ソラヤマ」はエロティックなロボットのイラストを描く日本人アーティスト、空山基の作品を用いるブランドで、11月5日までポップアップをオープン予定だったが、現在はクローズしている。「ハイプビースト」の広報は否定しているが、第3弾のポップアップも中止を検討しており、スタッフはサイトから開催日時に関する情報などを削除するよう指示を受けたようだ。

 上述のアセイは、何日も「原因は調査中」以上の情報が得られなかったこと、その後も店舗はしばらくオープンしていたこと、そして、そこにはまだ消毒用に用いられる照明が設置されていたことなどを非難している。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。