ビジネス

ロレアル VS 資生堂 人材訴訟はまずロレアルに軍配

 資生堂がロレアル(L‘OREAL)出身のアントニオス・スピリオポウロス(Antonios Spiliopoulos)を採用したのは競業避止義務契約(一定期間、同業他社への転職を制限する契約)に違反しているとして、ロレアルが資生堂に対して彼の雇用を止めるよう求め争っている訴訟について、ニューヨーク地裁はロレアルの訴えを認め、彼が資生堂で働くことを禁止する仮処分を下した。これによりスピリオポウロスは、少なくとも係争中の間は、資生堂で働くことができなくなった。ロレアルのスポークスパーソンが明らかにした。資生堂は引き続き、係争中につきコメントできないとしている。

 ロレアルのスポークスパーソンは、「司法が我々の秘密と、業界を牽引する革新についての戦略的情報を尊重してくれたことを嬉しく思う」とコメントした。

 ロレアルは24日、アメリカ市場を担当するコンシューマー・グッズのシニア・ヴァイス・プレンジデントを務めたスピリオポウロスは2006年に競業避止義務契約を結んでおり、退社しても半年は同業他社で仕事ができないにも関わらず資生堂で働き始めたとしていた。ロレアルは、スピリオポウロスは「ランコム(LANCOME)」の「ル ティント パティキュラー ファンデーション」など同社の“パーソナライズ・コスメ”への取り組みに精通していると主張し、この事業に関する収支や広告宣伝費、原材料の調達先は「カスタマイズ・コスメ市場の攻略を狙う資生堂にとって、貴重なものになりえる」としていた。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。