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ロレアル VS 資生堂 人材訴訟はまずロレアルに軍配

 資生堂がロレアル(L‘OREAL)出身のアントニオス・スピリオポウロス(Antonios Spiliopoulos)を採用したのは競業避止義務契約(一定期間、同業他社への転職を制限する契約)に違反しているとして、ロレアルが資生堂に対して彼の雇用を止めるよう求め争っている訴訟について、ニューヨーク地裁はロレアルの訴えを認め、彼が資生堂で働くことを禁止する仮処分を下した。これによりスピリオポウロスは、少なくとも係争中の間は、資生堂で働くことができなくなった。ロレアルのスポークスパーソンが明らかにした。資生堂は引き続き、係争中につきコメントできないとしている。

 ロレアルのスポークスパーソンは、「司法が我々の秘密と、業界を牽引する革新についての戦略的情報を尊重してくれたことを嬉しく思う」とコメントした。

 ロレアルは24日、アメリカ市場を担当するコンシューマー・グッズのシニア・ヴァイス・プレンジデントを務めたスピリオポウロスは2006年に競業避止義務契約を結んでおり、退社しても半年は同業他社で仕事ができないにも関わらず資生堂で働き始めたとしていた。ロレアルは、スピリオポウロスは「ランコム(LANCOME)」の「ル ティント パティキュラー ファンデーション」など同社の“パーソナライズ・コスメ”への取り組みに精通していると主張し、この事業に関する収支や広告宣伝費、原材料の調達先は「カスタマイズ・コスメ市場の攻略を狙う資生堂にとって、貴重なものになりえる」としていた。

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