ストライプインターナショナルは、ベトナムの大手アパレルであるネム(NEM)グループ(トゥロン・ビエト・ビン代表、Truong Viet Binh)のアパレル事業を買収し、ベトナム市場に参入する。買収金額は非公開。同事業の受け皿になる、ストライプベトナム(STRIPE VIETNAM Joint Stock Company)を設立し、ストライプが3分の2以上、ネムグループのビン代表らがその他を出資する。ベトナム進出は、ストライプの中長期戦略であるASEAN市場の事業拡大の一環で、その中でも経済発展が著しいベトナムを最重要国の一つとして位置付けていた。
ネムグループは、主力とするアパレル事業で20〜40代の働く女性をターゲットとするSPAカジュアルブランド「ネム」をハノイとホーチミンを中心に44店舗(10月時点)運営する。店舗数は、ウィメンズカジュアルブランドで国内2位を誇る。刺しゅうやコサージュなどベトナムらしいデザインのワンピースを主力アイテムに国内で人気を高め、近年は、年間10店舗以上の出店と20%超の売り上げ増加を続けている。2017年度の売上高は約30億円を見込む。
ストライプベトナムは10月に設立され、取締役会議長には石川康晴ストライプインターナショナル社長が、社長には張替勉・同常務取締役がそれぞれ就任。まだeコマースが発展していないベトナムでは、実店舗拡大の余地があることから、出店を続ける計画だ。
石川社長は、「経済成長が著しいベトナム市場に置いて、『ネム』は国内でも人気が高く非常に勢いがある。『ネム』をグループ化することで、日系アパレルとしては初めてのベトナムへの本格進出を実現し、東南アジア戦略を本格化していく。ベトナム市場において、『ネム』は今後も大きく伸長するポテンシャルがある。これまでわれわれが事業で培ったノウハウを提供することで、将来的にはストライプベトナムの売上高80億円、営業利益20億円(営業利益率25%)規模のビジネスに成長させたい」と意気込む。