大和ハウス工業は、アパレルECのフルフィルメント(=運営代行)を手掛けるアッカ・インターナショナルの株式を100%取得し、傘下に加える。買収金額は非公表だが、アッカ創業者の加藤大和(ひろかず)・社長は引き続き経営の指揮を執ると見られる。大和ハウスは、ユニクロの有明プロジェクトを筆頭にファッションECの物流施設も数多く手掛けており、アッカを傘下に収めることで、成長著しいアパレルECの物流分野にさらなる攻勢を掛ける。
アッカは、モルガン・スタンレーを経て加藤社長が2006年に設立。独自の在庫連携システムの開発や物流施設へのロボット導入など、最新テクノロジーを駆使したECのバックヤードシステムの構築で知られていた。ルミネやライトオンなどを顧客に持ち、千葉県印西市に最新の物流センターを稼働させたばかり。直近の2017年2月期の業績は売上高が20億円、営業利益が1000万円、純利益が200万円で、総資産6億5200万円に対し、純資産は1億6500万円だった。
ファッションECのフルフィルメントでは、国内最大手のビービーエフが、大株主のブロードバンドタワーと三井物産が持ち分の過半を手放し、人材派遣のヒト・コミュニケーションズの傘下になるなど、業界と業態を越えた再編が続いている。