リーバイ ストラウス(LEVI STRAUSS以下、リーバイス)は気候変動問題の解決を最重要課題の一つに挙げ、アパレル業界の気候への影響に対処するための協業プロジェクト「リーバイ ストラウス & コラボレートリー・フェローズ(LEVI STRAUSS & CO. COLLABORATORY FELLOWS)」の開催を発表した。サステイナビリティの実現に向けたこの活動は、昨年の水資源問題への取り組みに続く第2弾で、対象は引き続き、新興企業やアパレル・テキスタイル関連企業を率いる、または、ソーシャル活動を行っているリーダーなど10組。12月15日までオンライン申請を受け付け、2018年3月に結果を発表。選出されたフェローは5月にリーバイスの本拠地・サンフランシスコでワークショップを行い、業界の気候変動への影響の軽減に向けた行動計画を策定。最大5万ドル(約570万円)の助成金を申請する機会を与えられる。
昨年の水資源問題に関する協業では、インディゴを中心とした天然染色会社のザ・カラーズ・オブ・ナチュレ(THE COLOURS OF NATURE)や、“スロー・テキスタイル”の生産に焦点を当てたカリフォルニア州バークレーのテキスタイル企業で、ワークショップも行うダイム(DYM)などがフェローとして参加。アウトドアにインスピレーションを得たアパレル「フェイエットチル(FAYETTECHILL)」のモー・エリオット(Mo Elliott)創設者兼社長は、18年春商品で、同社一番人気のTシャツのファブリックをリサイクル繊維に変えることで、推定15万ガロン(約567万リットル)の水を節約したという。
リーバイスは「カーボンフットプリント」などにより温室効果ガスの排出量を25%削減し、20年までに再生可能エネルギーの使用量を20%とする目標を掲げている。また、同じく20年までに「ウォーターフットプリント」により、“ウォーター<レス(WATER<LESS)”仕上げ技術による製品の割合を80%に高めるとともに、100%サステイナブルコットンの使用に移行させたい考え。
ベッカ・プロウダ(Becca Prowda)リーバイス・コミュニティー担当ディレクターは「次世代のアパレル・リーダーが“容易なこと”ではなく、“正しいこと”を選択することをサポートし、その意欲を喚起することを望んでいる」とコメント。さらに、「(事業や計画の)初期の段階から責任を構築することが、永続的に変化を可能にすると信じているため、われわれはアップカミングな新興企業やチェンジメーカーたちと組む」と説明する。