三越伊勢丹は、プロデュースするアジア発の高品質チョコレートブランド「ナユタ チョコラタジア(NAYUTA CHOCOLATASIA)」を来年1月開催の「サロン・デュ・ショコラ(Salon du chocolat)」と三越伊勢丹店舗でのバレンタインイベントで国内で初めて販売する。
「ナユタ チョコラタジア」はASEANにおける希少な高品質カカオに着目し、“ミルキー”や“キャラメル感”“口当たりのいい柔らかさ”といった日本や東南アジアなどで好まれる味に開発したチョコレートブランド。マレーシアとフィリピン、ベトナム、インドネシアのカカオだけでなく、マンゴーやパパイヤ、ココナッツ、ジンジャーなどの素材も同じエリアで調達し、地産地消を掲げている。
今年10月21日には、「イセタン・ザ・ジャパン・ストア・クアラルンプール(ISETAN THE JAPAN STORE KUALA LUMPUR)」内に1号店オープンした。現地の大手チョコレートメーカーが国内に工房を構え、日本技術を継承し、カカオ豆の選別から商品の生産まで全工程を行っている。商品は、大ぶりのナッツやココナッツを使ったタブレット16種類と冷たい状態でもすぐに口の中で香りが広がるボンボンショコラ8種類、アーモンドやカシューナッツ、ココナッツなどにチョコレートをコーティングしたカジュアルチョコレート4種類がそろう。
商品開発・工房での技術指導した「パレドオール(PALET D'OR)」のグランシェフであるショコラティエの三枝俊介氏は、「マレーシアの気候では発酵と乾燥がうまくできず、試行錯誤したが、スパイスやナッツ、フルーツなど現地の素材とも好相性のチョコレートになった。特にベトナムのカカオは、これまでにない独特の酸味を感じることができ、新しい味に仕上がった」と話す。
カカオ豆の調達は立花商店が手掛け、鮮やかなパッケージは、テキスタイルデザインも行うクアラルンプール在住のオランダ人デザイナー、リセッタ・シアーズ(Lisette Scheers)がデザインした。
三越伊勢丹によるフードのプロデュースは「ナユタ チョコラタジア」が初めて。「小規模生産のため、今後日本などでの常設販売の予定はないが、イベントでの反響を見て検討する」と同社。