「リック・オウエンス(RICK OWENS)」は2017年12月15日から18年3月25日まで、ミラノのトリエンナーレ美術館で初の回顧展「SUBHUMAN INHUMAN SUPERHUMAN(人間以下 非人間的 超人的)」を開催する。
同展は“Gesamtkunstwerk(総合芸術)”と掲げるにふさわしく、ファッションやインテリア、映画、グラフィック、出版まであらゆるデザインを手掛けるリック・オウエンスの多彩な才能がうかがえるアーカイブを展示する。リックがキャリアを通してフォーカスしてきた美と受容への疑問を掘り下げ、彼の言う「死の反対ーつまり希望」というクリエイティブの創造過程に焦点を当てる。リックがこの回顧展のために制作した彫刻の展示も行われる予定だ。
この回顧展を“ミックス”と表現するリックは、「私はあまり抽象的になるつもりはない。歴史が好きだが、歴史を書き換えることも好きだ。過去の失敗を静かに水に流して成功したものだけを賛美する。とても美しく自画像を描くという感じだ。だからすごく細かく指示している」と6月に語っている。
リックが作品発表の場にミラノを選んだのは初めてではなく、16年のミラノ・デザイン・ウイークでは、自身のインテリアデザイナーとしてのキャリアを描いた本を発表している。