日本毛皮協会(JFA)が主催する「JFAファーデザインコンテスト 2107」の最終審査が22日、都内で開催された。 “活かそう自然からの贈り物”をテーマに、応募総数2217点から一次審査を通過した20点がファッションショー形式で発表された。
グランプリを受賞したのは、名古屋ファッション専門学校の近藤雄元(ゆうげん)さん。近未来を描くSF映画にインスパイアされ、機械的な要素と毛皮らしいボリューム感をドッキングした“未来の防護服”を提案した。「審査委員会で断トツの票を集めた」と塚本喜左衛門ファーデザインコンテスト委員長。毛皮の特性を生かしつつ、新しいスタイルや毛皮の使い方を提案した点が評価された。近藤さんは「審査を通過するとも思っていなかったのでビックリした。他の素材よりも、毛皮は自分が思った通りのシルエットを実現するのが難しかった。一番気を付けたのはバランス。中でもスカートのふわっとしたボリューム感はうまく出せたのでうれしい」と話した。近藤さんには国際毛皮連盟が主催する国際毛皮コンペティションのアジア大会への出場資格が与えられる。
その他、各協力団体によっても1名ずつ受賞者が選ばれた。HKFF賞は名古屋モード学園の伊藤香苗さん、コペンハーゲンファー賞は文化服装学院の坪井茜さん、NAFA賞は大阪モード学園の小野大樹さん、アメリカン・レジェンド賞は杉野服飾大学の原田一輝さん、サガ・ファー賞は大阪モード学園の森岡祐衣さんがそれぞれ受賞した。
審査員はスタイリストの馬場圭介、坂部三樹郎「ミキオサカベ」デザイナー、シュエ・ジェンファン「ジェニー ファックス」デザイナー、柳翔吾フェイクトーキョーチーフディレクター、村上要「WWD JAPAN.com」編集長が務めた。