ファッションECモール「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイが、プライベートブランド(PB)「ゾゾ(ZOZO)」の詳細を発表した。まずは、クルーネックTシャツ(税込1200円)4色(黒、白、グレー、ネイビー)とスリムテーパードデニム(税込3800円)3色(ワンウォッシュ、インディゴブルー、ライトインディゴブルー)の2種類を用意。1型あたり数千〜数万ものサイズパターンを用意し、“ZOZOSUIT”のサイズをもとに同社が提案する“ぴったりな”サイズを注文できる受注生産体制をとる。しかも、袖丈や着丈などのサイズ感は自分で調整でき、注文後は即日〜2週間で商品が届く。加えて、“ZOZOSUIT”で計測したユーザーであれば、そのサイズに合わせて「ゾゾタウン」の商品をレコメンドできる機能“自分サイズ検索”も用意する。
通常は出席しない第3四半期決算会見に急きょ登場した前澤友作・社長はPBについて、「注目すべきは値段。メディアにはいろんな予測記事が出ていたが、期待を上回るというか下回るというか、Tシャツが税込1200円、デニムは税込3800円で販売する。過剰に在庫を積み上げるつもりはない。オーダーメードに近い受発注生産を行うことで、価格を下げられた」とコメント。発送が遅れている“ZOZOSUIT”については、「生産体制は完成しているが、今期の予算の都合もあり、11月中に注文した方でも最大6カ月、12月以降の方は8カ月程度お待ちいただく可能性もある」とした。
会場では“ZOZOSUIT”を着用したスタッフが登場し、実際の採寸を実施。「ゾゾタウン」アプリを使ったサイズ計測から「ゾゾタウン」がオススメするTシャツとデニムの提案画面までを順に披露した。ちなみに、当日は前澤社長だけでなく、スタッフや出席者全員がPBのTシャツとデニムを着用していた。
プライベートブランド「ゾゾ」は基本的にオーダーメードで受注生産だが、テキスタイルや副資材については事前に用意しておく必要がある。柳澤孝旨・取締役副社長兼CFOは、「素材や副資材などについては商社と連携しており、仕掛り在庫などに計上しない」と商社と連携していることを明らかにした。
同社はPBの解禁に合わせて、購買データを活用した「スタートトゥデイ研究所」を発足する。データのセキュリティーを担保しつつも、アパレルを超えて、フィットネスや医療分野での研究を進めたい意向を明言した。
スタートトゥデイの17年4〜12月期決算は、商品取扱高が前年同期比33%増の1969億8700万円、売上高が同32.1%増の709億1500万円、営業利益が同22.1%増の235億5100万円、純利益が同15.4%増の162億8500万円だった。ヤマト運輸の配送運賃変更による経費15億円やPB業務委託の13億5000万円などのコストが発生したにもかかわらず、増収増益を記録した。