「WWDジャパン」2000号が11月6日に発売された。1979年の創刊から現在に至るまで、39年分のファッションニュース、時代を象徴するコレクションなど過去を振り返りつつ、現代のデザイナーや経営者たちのインタビューを掲載し、ファッションの未来を探る特大版だ。そこで「WWD JAPAN.com」では2000号の制作に携わったスタッフのコラムを不定期連載としてお届け。この号の編集を通して未来を見つめた、老(?)若男女幅広いスタッフたちの気付きや意見に、くみ取っていただける何かがあればさいわいだ。
「WWDジャパン」2000号はもうお読みいただけたでしょうか?“ルーツ&フューチャー”をテーマに、過去、現在、未来をひも解く同号は、「ネクストリーダー」と銘打ち、未来のファッション業界を担う重要な人物14人を選定しています。そのほとんどが既に第一線で活躍している方々ですが、10年後、20年後にファッション業界を支えているのはこの人!という人を選びました。共通点は“世界に目を向けている”こと。すなわち、世界と戦う気概を持っているということです。業界を幅広く網羅する弊紙だからこそのラインアップとなりました。是非、手に取ってお読みいただければ幸いです。
ところで、自ら会社を経営したり、フリーランスで活動していたり、会社に属さず、独り立ちしている方が多いのもファッション業界ならではですが、もちろん会社員だという人の方が多いと思います。同じく会社員の僕が「ネクストリーダー」に近づくにはどうすればいいのか。僕からは、まず社内の人気者になることを提案します。
例えば「ビームス ボーイ(BEAMS BOY)」の須藤由美ディレクターが手掛ける今秋スタートの「マチュアリー(MATURELY)」は絶好調と聞きますが、理由を聞くと「スタッフに須藤さんのファンが多く、お客さまにも商品をオススメしやすい」とのこと。設楽洋・社長が戦略の一つに掲げる“小さなコミュニティーの中のスター”とはまさに須藤さんのことだと実感できます。同様にフリークスストア(FREAK'S STORE)の小笠原希帆ディレクターが手掛ける「フリーダ(FREADA)」も1シーズン目から消化率はほぼ100%で、2019年には売り上げ2億円を目指すと言います。コーディネートで見せる「フリーダ」は決して、簡単に着られるアイテムが多いとは思いませんが、やはり「スタッフに多くのファンがいて、お客さまにオススメしやすい」そう。
「WWDジャパン」の選ぶ「ネクストリーダー」が、イコール社内のカリスマかというとそうではないですが、ファッション業界の「ネクストリーダー」になるために、まずは社内の人気者になるのはどうでしょう。今後、「WWD JAPAN.com」の2000号特設ページには、14人の「ネクストリーダー」のインタビューを随時アップしていく予定です。