百貨店大手5社の11月度の売上高(既存店ベース)は、4カ月連続で全社が前年同月の実績をクリアした。三越伊勢丹が前年同月比5.7%増、高島屋が同3.9%増、大丸松坂屋百貨店が同7.2%増、そごう・西武が同3.9%増、阪急阪神百貨店が同8.8%増だった。引き続きインバウンド(訪日客)と富裕層の消費が活発なことに加え、気温の低下に伴って衣料品が良く売れたため、主要店舗の伸び率は高かった。
三越伊勢丹は基幹3店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店)の婦人服は同7%増。「初冬らしい気温で推移したことで、コートを中心にした防寒ニーズが堅調だった」(同社広報)。大丸松坂屋も婦人服が同4.4%増と久々にプラスに転じた。高島屋はオリジナルの「タカシマヤカシミヤコレクション」が2ケタ増を記録した。
訪日客による免税売上高は高い伸びを堅持しており、三越伊勢丹の基幹3店舗は同41%増、高島屋は同48%増、大丸松坂屋は同92%増だった。