ビームス(BEAMS)は12月1日、東京・原宿のパレフランス跡地に開業した神宮前タワービルディング内の新オフィスを関係者に披露した。これまで7カ所に点在していたオフィス機能を全て一つにまとめ、3~7階に入居する。テラスから少し目を下に向けると竹下通りや東郷神社を望め、晴れた日には富士山も見えるという絶好のロケーションだ。
3階は受け付けとショールーム、来客時のラウンジスペースなどを設け、PRスタッフや店舗販促部署などが入る。4階は「ビームス」「ビームス プラス(BEAMS PLUS)」などのカジュアルチームと、「ビームス エフ(BEAMS F)」などのドレスチーム。5階には「ビームス ライツ(BEAMS LIGHTS)」「ビームス ゴルフ(BEAMS GOLF)」「ビーミング バイ ビームス(B:MING BY BEAMS)」やカルチャー事業、ライセンス事業、EC関連のスタッフが働き、撮影スタジオも完備。6階には遠藤恵司・副社長の“KC's Room”や150人規模の大会議室、ビームスの歴史を表現した廊下などがある。そして7階には、設楽洋・社長室とデザインや設計などを行うビームスクリエイティブ、ビームス創造研究所など。社長室は、旧オフィスのレイアウトをほぼそのまま持ってきた。
全てのフロアにランチタイムや打ち合わせに活用できる共同のコミュニケーションスペースを設けた。インテリアデザインを手掛けたビームス創造研究所の南雲浩二郎ディレクターは「コミュニケーションスペースは、全社員フェアになれる場所を目指した。一番いい環境の7階を3階のスタッフが使ってもいいし、そこでは変に気を遣う必要もない。これまで7か所にあったオフィスを一つにまとめたことで、若いスタッフや別の部署の意見も聞けるような場所を作りたかった」と話した。また、同スペースには、高いモノはウン千万円するような本物の家具やアートを配置している。「本物に触れることで社員の美意識が上がれば。ランチの弁当が気付くとコンビニ弁当じゃなくなるとか(笑)」と南雲ディレクター。
設楽社長は「以前の場所よりも家賃がグンと上がった。その分、コミュニケーションをとって若いスタッフの意見もどんどんと吸収し、稼げるオフィスにしていきたい。綺麗なオフィスに引っ越してきてまだまだ慣れないが、これからビームスらしいオフィスになっていくだろう」と期待する。また遠藤副社長は、「低層階にこだわった。設楽も私も“気”を大事にしているが、地面から離れると“気”が遠くなる気がする。ビームスはずっと路面で商売をしてきたし、原宿からは離れたくない。ここは、東郷神社の“勝負の神様”の目の前だし、それがビームスらしさ」と話した。