繊維商社の豊島は、O2Oアプリ「フェイシー(FACY)」を展開するスタートアップ企業のスタイラーに出資する。出資額は未公表。「フェイシー」は、店舗の販売員と最終消費者がSNSのような感覚で服や商品に関する質問を気軽にやりとりできたり、独自メディアを通じて商品を紹介したりすることで、これまで店頭に留まっていた膨大な接客データをオンライン化し、データ化している。豊島半七・豊島社長は「これからのODMビジネスには、最終消費者のデータが必要だと感じていた。ITを活用することで、本当に必要なものを作って売る、という新しいファッションビジネスに可能性を感じている」と語る。
出資は、豊島が数十億円規模で運営するコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)の一環。すでにタンス在庫の着回しを提案するアプリ「クローゼット(XZ)」を運営するスタンディングオベーション」への出資を明らかにしており、スタイラーへの出資はCVCとしては2番目になる。豊島社長は「ファッションビジネスはこの1年で大きく変わりつつあることを実感している。CVCを活用し、新たな発想を持つスタートアップと連携することで、時代の変化に対応する」。