アマゾン(AMAZON)はオーストラリアでの取り扱い商品数を数百万点に拡大した。加えて、配送時間の短縮や49ドル(約5400円)以上購入した場合の無料配送も実施する。
同社は数年にわたりオーストラリアでビジネスを展開しているが、これまでは主にベストセラー書籍の販売にとどまっていた。また、他社商品の取り扱いは限定的で、発送にかかる時間の長さと配送料も課題だった。今後は家電製品やスポーツ用品、ビューティ商品やアパレルなども販売し、地域によっては最短で1日で届くようになった。配送時間の短縮は、2017年初めにメルボルンに設けたオーストラリア初の配送センターによって実現した。
また、ドラマや映画コンテンツを提供する“プライムビデオ”のサービスをオーストラリアで初めて導入する。他国ですでに導入済みのプライム会員に与えられる配送時間や配送料の優遇については、18年半ばから導入される予定だ。
同社のオーストラリア事業拡大戦略は進行中で、数年をかけて数千人規模の雇用と数億ドルの投資を行うという。しかし、事業拡大の一方で労働問題も浮上している。イタリアとドイツにおける配送と物流工場の従業員が長時間労働と低賃金を訴え、年末最大級の商戦日である「ブラックフライデー」(11月24日)にストライキを敢行した。