全国の皮革関連企業57社で構成される共同組合資材連は12月6、7日の2日間にわたり、第97回「東京レザーフェア(以下、レザーフェア)」を東京・浅草の都立産業貿易センターで開催した。同フェアは、レザーが持つ可能性や魅力を国内外に発信する日本最大のレザートレードショーとして、毎年2回開催している。今回は国内外から50社9団体、計163企業が出展した。
昨年からは、デザイナーとのコラボ企画によるファッションショーも実施。昨年の坂部三樹郎「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」デザイナーに続き、今回は「ジェニー ファックス(JENNY FAX)」のシュエ・ジェンファン(Shueh Jen-Fang)=デザイナーが企画に参加した。シュエは、5月のレザーフェアで選定した久保柳商店、松本企画事務所、墨田革漉(かわすき)工業の3社のレザーを使用し、計20体のルックを発表。ロマンチックな花柄やパステルカラーのレザーをエプロンドレスやウエスタンブーツ、ミニスカートに仕立て上げ、レザーの従来のイメージを覆す“カワイイ”世界観を完成させた。シュエは「普通の生地とは違う質感だし、特に縫製は難しかったが作っていて楽しかった」とコメント。また、「レザーは想像しているよりも使いやすい素材だった。職人さんたちも最初は堅いイメージだったけど、こちらから話しかけたらいろいろと対応してくれた」と振り返った。生地を提供した墨田革漉工業の担当者は、「コストがかかって普段なかなかできないことにもチャレンジできた。弊社の生地を松本企画さんできれいに仕上げていただきとても光栄。革は東京の地場産業なので、こうして都内で発表できることはすごくラッキーなことだと思う」と話した。