ログハウスに代表される個性的な住宅ブランド「ベス(BESS)」を販売するアールシーコアは、2018年4月に東京・昭島に直営の展示場「ログウェイ ベス 多摩」をオープンすると発表した。代官山、藤沢に続く3拠点目となる。さらに5月に倉敷、7月に仙台、9月に木更津にも開設する予定だ。
アールシーコアの売り上げは17年3月期で129億円。「ベス」はログハウスの国内シェア6割以上を占める。建築条件や地域によって異なるが、中心価格帯は110平方メートルのログハウスタイプで1852万円~。17年4~9月期の展示場来場者数は5年前に比べて30%増えており、年間5万組が訪れる。他社が来場者獲得に苦戦する中、「ベス」の展示場は盛況を呈する。
好調の理由について梶浦武人プレス担当は、「われわれが提案しているのは機能性や利便性の高さではない。お客さまに、自然派の『ベス』の暮らしに共感いただいているから、購入後もインテリアの参考にと展示場に来られたり、ホームナビゲーター(営業担当)にDIYの成果を自慢しにいらっしゃる方も多い」と話す。
住宅展示場の呼称を18年から「ログウェイ(LOGWAY)」とすることも発表した。木村伸・執行役員兼BI本部長は、「『ベス』ユーザー有志を“ログウェイ・コーチャー”と呼び、検討中の客も含めたコミュニティをログウェイ内で作りたい」とコメント。「家を見る場所ではなく、リアルな『ベス』の暮らしを体験する場にする」という。
ログウェイ内に畑を作って収穫の喜びを分かち合ったり、子どもを交えてベンチを作ったり薪を割ったりと、ログウェイ・コーチャーそれぞれの得意分野を生かして、来場客と共に楽しむことを目指す。野外映画鑑賞会や流しそうめんなど、ログウェイ・コーチャー持ち込みの企画も実施する予定だ。木村執行役員兼BI本部長は、インスタグラムで「#BESSの家」のハッシュタグを付けた投稿が5万7000件を超えたことに触れ、「すでに自然発生的に“場”は形成されている」とした。
二木浩三・社長は、「『ベス』が見せたいのは『家』というハードではなく、そこで生まれる『暮らし』というソフトだ。“暮らしを楽しむ道具としての住宅”をあらためてアピールしていきたい」と語った。