インスタグラムのフォロワー数が14万人を超える人気美容師、NOBU「アルバム(ALBUM)」プロデューサー。サロンワークをベースとする美容師では日本トップレベルのフォロワー数だ。インスタグラムは今や美容師にとっては欠かせない集客&ブランディングツールとなっている中、NOBUプロデューサーにフォロワー数を増やす秘訣を聞いた。
WWDジャパン(以下、WWD):インスタグラムでフォロワー数を増やすために気をつけていることは?
NOBU:インスタグラムは完全にビジネスと割り切って使っているので、自分のプライベートや顔は一切アップせずヘアスタイルのみをアップするようにしています。フォロワーが僕に求めているのはヘアスタイルなので、それ以外のことをアップしたら、フォロワーも減りますね。
WWD:投稿するヘアスタイルで意識していることは?
NOBU:これはヘアサロンのブランディングにも関わってくるのですが、出店する地域で人気のあるファッションビルやブランドをベンチマークにしています。僕の場合は「マウジー(MOUSSY)」や「スライ(SLY)」が好きな層に響くヘアスタイルを意識してアップするようにしています。
WWD:最近では動画も積極的にアップしているが?
NOBU:動画をやり始めた頃は主にお客さま向けに、“誰でも簡単にかわいくなれる”をテーマにアイロンの巻き方やメイクの仕方の動画をアップしていました。最近ではより“フォトジェニック”を意識して、バリカンでカットする“#バリカット”動画や、海外でしか発売していない「シュプリーム(SUPREME)」のバリカン、自動で巻いてくれるヘアアイロンなどをすぐ輸入してそれを使った動画もアップしています。多いと90万回再生を超えますね。逆にアップして10分で再生数4000回までいかない動画はすぐ消して、違う動画をアップします。そうして反応を見ながら、どんなものが受けるのかを探っています。
WWD:シザーでカットする動画もアップしているが?
NOBU:しっかりとカットしているところを見せることで、僕の技術への信頼感がアップしますよね。インスタグラムにアップする動画や写真は基本的にサロンワーク中に撮影するので、それを見て同じようなヘアにしたいと言って来てくれるお客さまも多いです。「撮影する時間がない」っていう美容師もいるけど、インスタグラム用の撮影をサロンワークの中に組み込めばいいんです。
WWD:「アルバム」はサロン全体でもインスタグラムに力を入れている。
NOBU:サロンとしてもインスタグラムをビジネスとして考えています。各店舗に撮影スペースを設けているのもそのためです。サロンの公式インスタグラムのフォロワーは26万人を超えています。毎日オフィスのスタッフが、「アルバム」スタッフや人気有名人、人気美容師、ファッション媒体などの各インスタグラムのフォロワー数の増減をチェックし、どういった投稿が人気で、フォロワーが増えた時、減った時にどういった投稿をしていたのか、その要因を分析し、スタッフと共有してくれています。それが分かったら1カ月で何人フォロワー数を増やすか、そのために動画、画像をいくつアップするかを個人ごとに決めています。僕もスタッフのインスタグラムをフォローしているので、ここが良かったとか、もっとこうした方がいいとかアドバイスもしていて、教育の一環としても活用しています。
WWD:インスタグラムの教育はもはやサロンにとって不可欠になっている?
NOBU:そうですね。サロンで「インスタを毎日アップしろ」と言うだけではうまくいかない。どんなテイストを目指して、どう活用するかが大切で、そこは教えないといけないです。
WWD:最後に、インスタグラムで大切なことは?
NOBU:いいと思ったらすぐやってみることです。そこで変なプライドは持たないようにして、後輩にも聞いたりしますし。流行りにはすぐのっかりますよ(笑)。