今、多くのMVやCMに出演するなど注目を集める17歳の表現者・ダンサーの山田葵。6歳から始めたというダンスでは、ここ数年で大人も参加する一般のコンテストでも入賞するのほどの実力だ。現在はそのダンスに加えて、モデルや役者としても圧倒的な存在感で多くのクリエイターから支持されている彼女の魅力に迫る。
WWDジャパン(以下、WWD):最近はダンサーとしてだけでなく、モデルや役者としての活動も増えているが、自身で思う肩書きは?
山田:ダンサーとかモデルとかカテゴライズされるのはあまり好きじゃないです。でも自分にあえて肩書きをつけるとしたら「表現者」と言いたいです。
WWD:ダンスを始めたきっかけは?
山田:6歳の時に、近所に住む2歳年上のお姉さんがやっていて、カッコいいなと思っていた時に、母からも「やってみたら」と言われ、いいタイミングだったので近所のダンススクールに通い始めました。もともと人見知りの部分もあったので、ダンスを始めてみて、言葉で伝えるよりも、自分の体で表現することに楽しさを感じました。
WWD:中学校を卒業して東京の高校に進学したが、今どう感じている?
山田:“どこに行くか”よりも“そこで何をするか”が重要だと思っています。私の場合は東京という場所とやりたいことが合っただけで、どこにいたとしても、“自分が今何をやりたいのか、やるべきなのか”を考えることが一番大切だと思います。
WWD:海外での活動も考えている?
山田:それはあります。ただ、海外に行くのが目的ではなくて、いろいろとやっていく中で、海外での活動もやっておきたいとは思っています。
WWD:将来どうなりたいか、イメージは持っている?
山田:具体的に何になりたいということは考えていませんが、最近、「人の幸せは質の高い対人関係に関連する」といった研究結果を知り、それに自分がやっているダンスなどの表現活動を絡めて、人を幸せにできればいいなと思います。大きな夢ですが、それは意識して活動していきたいです。
WWD:ダンス以外の趣味はある?
山田:絵を描くことと読書です。洋服に絵を描くことも好きで、今日着ている服(インナー)の絵も私が描いたものです。
WWD:影響を受けた人は?
山田:最近知ったのですが、山口小夜子さんです。山口さんはモデルでありながら、ダンスパフォーマンスをしたりしていて、その生き方には憧れます。
WWD:2017年はMVやCMに出演する機会も増えたが?
山田:正直、自分ではまだまだだと思っています。2016年は自分のためという意識が強かったのですが、今は誰かのためにという意識が強くなって、そういう部分では変化してきました。
WWD:これまで一で番印象に残っている仕事は?
山田:作品というよりは、オーディションなのですが、最初にいくつか質問されて、その時はすごく空気が重くて、ダメかもなって思っていたんですが、最後にダンスを踊りながら演技させてもらったら、審査員の人がキラキラした表情に変わって。それがすごくうれしくて、自分のダンスが認められたのを実感できましたね。こんなに場の空気を変えられるんだって思いました。でも、まだまだ普通にオーディションで落ちることもあります。最近でもダンスのオーディションで、“自分のいいところを見せよう”と自己満足なダンスをしてしまって。そういうことは自分でも嫌いなはずだったのにやってしまって、その時はすごく落ち込みましたね。でも、その経験があったからこそ、再度自分のダンスを見つめ直すことができました。
WWD:18年にやってみたいことは?
山田:後半くらいには自分の意志で自主公演をやってみたいです。
WWD:20年の東京オリンピックの時は20歳。そこは意識している?
山田:そこには関わりたいとは思っていますが、それが目標ではないです。通過点の一つとしては意識しています。