人気女性ファッション雑誌で、表紙やファッションページを数多く担当してきた林かよスタイリストが分析する18年春夏シーズンに来そうなアイテムと、それらの着こなしポイントは?
WWDジャパン:18年春夏シーズンの展示会を回った感想は?
林かよ・スタイリスト(以下、林):春夏シーズンは秋冬に比べると華やかですが、柄でいうと大きな花柄のプリントや、水玉、ギンガムチェックが多く、花柄にドットを合わせたものまでありました。カラーはパープルやイエロー系が多く提案されていました。
WWD:アイテムで気になったものは?
林:スカートに関しては、ミニ丈はあまり出てこなかったので、ひざ丈や九分丈がまだ続きそうです。無地のスカートは皆さん持っていると思うので、ストライプやマルチカラーだったり、裾がスカーフヘムだったりと、どこかにワンポイントがあるタイプだと新鮮味があります。光沢がありカジュアルになりすぎない上品な素材がおすすめです。スカートを1枚ではくのが特権の20代でもパンツと合わせるレイヤードが目立ちました。パンツに関しては、ガウチョから続くワイドパンツのトレンドは飽き始めているので、パンツのレイヤードスタイルを今年っぽくどう新鮮に見せるか、ブランドごとの工夫が見られます。背の低い日本人には、ゆるっとしたシルエットにワイドパンツは難しいので「エブール(EBURE)」のように、長めのシルエットに細身のニット素材のスパッツを合わせているスタイルは参考になりますね。
WWD:アウターで気になるアイテムは?
林:春の立ち上がりに多く提案されているトレンチコートはどのブランドもブラッシュアップしている印象です。特に国内アパレルが力を入れており、丈が長めのものや落ち感があるもの、何通りかに着まわせるものが登場しています。
WWD:先シーズン流行ったオフショルダーは継続する?
林:オフショルダーなどの肩出しスタイルは、来季は「サヤカデイヴィス(SAYAKA DAVIS)」のようなワンショルダーが新鮮。ワンショルダーなら大 人も抵抗がないのでは。全体としてはまだゆったりしたシルエットなので、バランスをとるためにウエストをマークするのがおすすめ。ベルトは春夏も必要で、コルセットやサッシュベルトに加えて、ウエストポーチがどこまで広がるか気になるところです。スカーフやGジャンを腰に巻いたりするだけでも違います。
WWD:シューズを合わせるポイントは?
林:足元はヒールのあるサンダルやマニッシュシューズなどが、カジュアル過ぎないのでバラインスが良いと思います。一年中持つようになったかごバッグは、進化してバリエーションが増えています。レインボーカラーの透明感のある「ワイ ワイ(WAI WAI)」のバッグは一目ぼれ。数シーズン人気のバケツバッグは、メッシュやロープで包み込むようなクラフト感のあるタイプが気になります。トレンドのPVC素材はシューズやバッグの一部分で取り入れるのがおすすめです。