「クイックシルバー(QUIKSILVER)」や「ロキシー(ROXY)」「DCシューズ(DC SHOES)」などを展開するアメリカのボードライダーズ社(BOARDRIDERS INC.)は5日、オーストラリアのビラボン インターナショナル(BILLABONG INTERNATIONAL以下、ビラボン)を買収することを正式発表した。株主、裁判所、規制当局の許可を含む、多くの買収条件を満たした後、2018年上半期に完了する見込みだ。両社の統合で、ボードライダーズには「ビラボン」をはじめ、「ルーカ(RVCA)」「エレメント(ELEMENT)」「ボンジッパー(VONZIPPER)」「エクセル(XCEL)」などのブランドが加わり、110カ国以上で7000以上の取引企業、35カ国での自社ECサイト、28カ国で630以上の店舗を構えることになる。また、さまざまな製品提供やイベントの開催、アクションスポーツ業界全体へのさらなる投資が可能になる。
ボードライダーズは、オークツリー・キャピタル・マネジメント(OAKTREE CAPITAL MANAGEMENT以下、オークツリー)から資金提供を得た2016年2月以降、経営及び財務業績を劇的に改善。販売流通の合理化、コスト構造の適正化、製品開発プラットホームの再構築を行い、社名をクイックシルバーからボードライダーズに変更した。関連手続きが終了次第、オークツリーのマネージング・ディレクターであり、ボードライダーズの経営再建責任者(CTO)を務めるデイヴ・タナー(Dave Tanner)が最高経営責任者(CEO)に就任する。ピエール・アニエス(Pierre Agnes)=現CEOはプレジデントに就任し取締役を務める。
タナー次期CEOは、「サーフィン、スノー、スケートに深い伝統を持ち、象徴的ブランドを多く所有するこの2つの大手アクションスポーツ企業が一緒になることは、アクションスポーツへの情熱を共有するわれわれにとって非常に喜ばしいこと。われわれは全てのブランドの自主性、創造性、独自文化を維持することに全力を尽くすと同時に最良の運営基盤を活用しこれらのブランドの世界的な成長を加速させるつもりだ。ビラボンチームとひとつの家族になることを大変うれしく思い、この統合がもたらす成功のために力を合わせることを楽しみにしている」とコメントしている。