パリの高級宝飾ブランド、「ブシュロン(BOUCHERON)」が創業160周年を祝して、1月12〜28日にパリ6区のモネ・ド・パリ(造幣局)で「ヴァンドラマ(VENDORAMA)」展を開催する。通常のレトロスペクティブとは一線を画す「ヴァンドラマ」は、いつの時代もコンテンポラリーであり続ける「ブシュロン」ならではの自然とデジタルを融合した画期的な展覧会で、誰もが学び参加しインタラクティブな体験が楽しめる旅へと誘う。
会場は“インスピレーション”“アニマルコレクション”“クリエイション”“ファブリケーション”“レベレーション”“ヴァンドーム広場26番地”の6つのステージによって構成され、「ブシュロン」の象徴的キャラクターである猫のウラジミールのスマホアプリと共に、各ステージでウィットに溢れるガイドを聴きながら回ることができる。
最初の“インスピレーション”では、1858年から20世紀初頭までのオーダー帳で埋め尽くされたライブラリーの中で、ヴァンドーム広場で最初のジュエラーとなる「ブシュロン」の歴史を知るための3冊のデジタル型アニメーション・ブックが読める。“アニマルコレクション”では20種の個性豊かな動物たちと共に、新作のオオカミやシロフクロウを発表。ヴァンドーム広場の本店最上階に位置するスタジオを再現した“クリエイション”ルームでは、さまざまなストーンの展示と共にデザインチームによる数百点のデザイン画を展示し、“ファブリケーション”ではタッチスクリーンからツールを選ぶと、アトリエの重要な工程であるセッター、ジュエラー、ポリッシャー、カッターの4職種を「ブシュロン」最高の職人の手さばきによって疑似体験できる。
展示の最後では、「ブシュロン」のアイコニックな“キャトル”と“リフレ”のコレクションを鏡の柱と光のアートの中で見せる“レベレーション”へ、そして来場者がヴァンドーム広場の写真撮影ルーム“ヴァンドーム広場26番地”で360度のミニビデオを制作できる。また、会場内には複数のパフォーマーがさまざまなステージで来場者を歓迎し、メゾンにまつわる秘話をそっと話しかけてくれたり、壁に型取られた巨大なネックレスのクエスチョンマークに来場者がマグネットを取り付け形を完成させるボードなど、楽しみながらジュエリーのクリエイションを理解できる仕掛けになっている。
前日のレセプションパーティーの会場には、仏女優のイザベル・アジャーニ(Isabelle Adjani)や英女優のシャーロット・ランプリング(Charlotte Rampling)、仏女優のジュリー・ガイエ(Julie Gayet)、フランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)=ケリンググループ会長兼最高経営責任者(CEO)らが来場。エレーヌ・プリ・デュケーヌ(Helene Poulit Duquesne)=「ブシュロン」最高経営責任者(CEO)は「『ヴァンドラマ』は160周年の最初の企画としてスタートします。1つのジュエリーを作り上げるまでのクリエイティブな制作過程を多くの人に知ってもらい、160年間のクラフツマンシップの強みと、これからのジュエリーのイメージを多くの人に見てもらいたい」と語る。会期中はファッションウイーク時期とも重なり、入場無料とあって(ただしネット又はアプリで事前予約が必要)多くの来場者が訪れること間違いない。ジュエリーの全く新しい体験ができる同展覧会に期待が高まる。
■VENDORAMA
日程:1月12〜28日
時間:11:00〜19:00
場所:LA MONNAIE DE PARIS
住所:パリ・ゲネゴー通り18番
入場料:無料