ギンザ シックス(GINZA SIX)6階の蔦屋書店内のギャラリー、ザ・クラブ(THE CLUB)で1月20日〜3月24日、ブラジル人アーティストのグループ展「ダイアローグ(DIALOGUE)」を開催する。同展では、世界的に評価の高いミラ・シェンデル(Mira Shendel)やアントニオ・ディアス(Antonio Dias)、彼らに影響を受けた新世代のデタニコ・アンド・レイン(Angela Detanico and Ragfael Lain)の作品を展示。言語が持つ可能性に着目し、音声と意味から視覚を伴うアートへ昇華させたコンセプチュアル・アーティスト3組の作品が生み出す対話が見どころだ。
シェンデルは1919年スイス・チューリヒ生まれで、20世紀のブラジル・アート界の最も重要なアーティストの一人だ。60年代のコンクリート・アート(具体芸術)ムーブメントなどに貢献し、物質的・文化的、言語学的置換を作品のテーマにし、88年に死去するまで多くの作品を残した。ディアスは44年ブラジル生まれ。現在はリオデジャネイロとミラノで活動し、政治やジェンダーをテーマにした作品を多く制作している。デタニコは74年、レインは73年ブラジル生まれで、現在はパリを拠点に活動。彼らは、コンセプチュアル・アートとコンクリート・ポエトリー(具体詩)の継承者と呼ばれている。また2人は言語学者にしてタイポグラフィックデザイナーでもあり、「書くこと・読むこと・翻訳すること」をテーマに、言葉を造形的、音響的、視覚的な形に作り替える試みを行っている。2007年ベネチア・ビエンナーレではブラジル館代表に選ばれた。