「シュプリーム(SUPREME)」コレクター歴23年の英DJ、ロス・ウィルソン(Ross Wilson)が、自身の「シュプリーム」コレクションから1000点以上を、1月24〜25日にロンドンのザ・オールド・トゥルーマン・ブルーワリーで開催されるメンズウエアのトレードイベント「ジャケット・リクワイアード(Jacket Required)」で展示する。その後同コレクションを2月1日にECサイト「ジ・アイドル・マン(The Idle Man)」で発売する。
ウィルソンは「ハイスノーバイエティー(Highsnobiety)」「ASOSドットコム(ASOS.com)」「スニーカーフリーカー(Sneaker Freaker)」のフリーランスライターの他、ブランドコンサルタントとしても幅広く活躍しており、彼のインスタグラム(@rosswilson_07)は「シュプリーム」やスニーカーのコレクションで埋め尽くされている。
家を占領しているコレクションを売りに出すことについてウィルソンは「今でこそ『シュプリーム』は世界中で何百万というファンを抱えているブランドだが、始まりは1994年にオープンしたニューヨークのダウンタウンの小さなスケートショップだった。ファンの中にはその時代を知らない人も、もっと言えば生まれていなかった人もいるだろう。新世代の『シュプリーム』ファンに、彼らが見たこともない歴史的アーカイブを譲り渡す時が来たような気がする」と話す。
「シュプリーム」のブランドヒストリーを全てカバーしたというコレクションは、Tシャツやカットソー、サンプル品、ファミリー限定品、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ナイキ(NIKE)」、ダミアン・ハースト(Damien Hirst)などとのコラボアイテム、アイコンであるボックスロゴアイテムの数々まで多岐にわたる。「シュプリーム」の歴史だけでなく、アイテムのレパートリーがTシャツから最近リリースした箸に至るまで増え続けていることからも、小さなスケートショップからライフスタイルブランドへ成長を実感することができるという。
ウィルソンは、それぞれのアイテムにストーリーがあると語る。例えば99年にマンハッタンのラファイエット通りの「シュプリーム」の店舗で購入したパープルのボックスロゴTシャツは、「たったの25ドル(約3250円)の普通のTシャツだった。購入してから数年後のすごく暑い夏の日に、クールダウンしようと思って袖を切ってしまったんだ。そしたら2012年に『シュプリーム』がヒップ・ホップグループ、スリー・6・マフィア(Three Six Mafia)の撮影のためにそのTシャツを限定で復刻したんだ。もし袖を切っていなかったら、今1000ドル(約13万円)の価値はあると思う。今となっては後の祭だけど、このTシャツにはそんなストーリーがあるんだ」と話す。
「ジ・アイドル・マン」で販売される彼のコレクションは10〜2000ポンド(約1520〜30万円)で販売される。発売はイギリス時間2月1日13時(日本時間2月1日22時)開始。購入には同ECサイトのメンバー登録が必要になる。