ユニクロの「UT」やアディダスとのコラボレーションなど、ファレル・ウィリアムスが関わるファッションビジネスがちょっとしたブームになっているのは既報(弊紙3月31日号P.5参照)の通りだが、ほかのセレブリティも本腰を入れて、この業界でビジネスをしようと画策・努力している。
まず元サッカー選手のデイヴィッド・ベッカムは、自身のカジュアルウエアブランドを立ち上げるため、複数の企業と交渉を重ねている。商談相手には香港の大手アパレル企業グループ、リー & フォンもあり、同社とはすでに数回の交渉を行なっている。世界的な影響を持つリー & フォンとの協業が決まれば、大規模なブランドになるのではと期待されるが、今のところ双方ともコメントを控えている。「H&M」とのボディウエアラインや「アディダス(ADIDAS)」とのコラボレーション、コティからのフレグランス発表など、ベッカムはすでにファッション&ビューティ業界で活躍。さらに自身のライフスタイルブランドを作ろうと熱望している。
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「H&M」とのコラボレーションは、下着姿のベッカムがコマーシャルやブロードウェイのビルボードに登場するなど、大きく宣伝された。5月22日には、さらにスイムウエアラインを発売。「H&M」店舗とオンラインストアで販売する。また広告塔として登場した「ベルスタッフ」とは2014年春夏シーズン、彼のデザインで10型のライダースジャケットを発売した。
ベッカムのファッションビジネスは数々の企業との契約により、今後もさらに成長しそうだ。すでに12年にはこれらの契約から3180万ドル(約32億7500万円)の収入を得ており、13年度にはさらに伸びると予想されている。
ケイト×「トップショップ」は過去13回を上回る本気度!
また「トップショップ(TOPSHOP)」は、スーパーモデルのケイト・モスとコラボレーションしたコレクションを拡販する。コラボレーションは07年から行なっており、今回で14回目。高級なボヘミアン調のコレクションは40ピースで構成され、4月30日、41ヵ国、346の店舗と「トップショップ」のオンライン、ネッタポルテで発売する。日本でも同日、「トップショップ」全店と公式オンラインで発売予定だ。
世界中を飛び回るケイトの私生活からインスピレーションを得たコレクションには、ヘビーコットンの刺繍入りカフタンドレスや、金のラメがついた前身頃だけロングのドレス、フリンジのレザージャケットなどがある。全体的にはこれまでのコラボレーションと同程度の価格帯ながら、リッチな素材とディテールに注力。38ポンド(約6500円) のサテンのキャミソールから600ポンド(約10万3200円)のビーズやスパンコールをあしらったドレスまで多様なラインアップだ。
ケイトとのコラボレーションは、発売日に行列ができるほどの人気。今回はこれまで以上に販路を拡大する。彼女とデザインチームのために、自由に出入りできる専用のアトリエさえ設けた。
「これまでの延長線上ではなく、唯一無二となるようなコレクションを作った。今回は特に互いの理想に注目した。ケイトは多くを学び、たくさんの時間を割いてくれた」とトップショップのオーナーであるフィリップ・グリーン卿は言う。