ファッション

パリ万博で喝采を浴びた幻の名作が「ミキモト」銀座本店に

 「ミキモト(MIKIMOTO)」は1月25日、新作ジュエリー“矢車(YAGURUMA)”を発売した。今年は、創業者の御木本幸吉が真珠の養殖に世界で初めて成功してから125周年。彼はヨーロッパのジュエラーに負けないジュエリーを作ろうとデザインや技術開発に情熱を注ぎ、1937年のパリ万博で帯留“矢車”を出品した。「ミキモト」は今回この“矢車”をモダンにアレンジしたコレクションを製作。アコヤ真珠やダイヤモンド、クオーツを使用したハイジュエリーから、日常的に着用できるアコヤ真珠とダイヤモンド、七宝を組み合わせたペンダントまでさまざまだ。

 この帯留は、かんざしやブローチ、リングなど12通りにも使用できる画期的なデザイン。当時最盛期だったアール・デコ様式のデザインで、カリブル留めやミル打ちといった緻密な細工が随所に施されている。アコヤ真珠を中心にダイヤモンドやサファイアが放射線状に広がるデザインから“矢車”という名前になった。万博後は「ミキモト」パリ支店で販売されたため“幻の宝飾品”だったが、89年に海外のオークションに出品されて「ミキモト」が買い戻し、約半世紀ぶりに里帰りした。この“矢車”は25日〜2月4日の期間、「ミキモト」銀座4丁目店で特別展示される。貴重なアーカイブピースとハイジュエリーを目にすることのできるまたとない機会だ。

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