ボントン・ストアーズ(BON-TON STORES INC.)は2月4日、日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条の適用をデラウェア破産裁判所に申請した。
同社は「利害が見込まれる投資家およびその債務者と、財務再編計画に関して建設的な議論を進めている。再編計画の一環として、会社または一部の資産を売却することを含む可能性もある」としている。
ボントン・ストアーズはペンシルベニア州ヨークとウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を置く老舗小売り企業。ボントン・ストアーズという社名になったのは1898年のことだが、現在運営している「カーソンズ(CARSON’S)」は54年、「ユンカース(YOUNKERS)」は56年、「エルダー・ビーマン(ELDER-BEERMAN)」は83年、「バーグナーズ(BERGNER’S)」は89年、「ボストン・ストア(BOSTON STORE)」は97年、「ハーバーガーズ(HERBERGER’S)」は1927年にそれぞれ創業した。現在の店舗数は256店舗で、従業員数は約2万3000人。
提出された破産申請によれば、同社は10月28日時点で資産は15億9000万ドル(約1733億円)、負債は17億4000万ドル(約1896億円)だった。無担保債権者上位はエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)、マイケル・コース USA(MICHAEL KORS USA)、アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)などの企業だ。同社は今後3カ月間で42店舗を閉店する予定だ。
ボントン・ストアーズの17年1月通期決算は、売上高が前年比4.3%減の26億ドル(約2834億円)で、純損失は前期の5710万ドル(約62億円)から6341万ドル(約69億円)に拡大した。なお、2月5日の同社の株価の終値は前日比39.2%減の0.09ドル(約9円)だった。