「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」などを運営するグランドフロアのメンズブランド「アンデコレイテッド マン(UNDECORATED MAN)」は、2018-19年秋冬シーズンからブランド名を「アンデコレイテッド」に改め、ウィメンズアイテムの生産も開始する。これまでは1、2、3の3サイズ展開だったが、ウィメンズ用の0を追加した4サイズに拡充。またコットンワンピース(4万1000円)、ウールワンピース(4万5000円)、ロングシャツ(3万1000円)、スカート(3万1000円)のウィメンズ専用のアイテム4型も生産する。
河野貴之デザイナーは「久保(嘉男『ヨシオ クボ』デザイナー)に16-17年秋冬シーズンにデザイナーを任された当初から、3年目でウィメンズをやりたいと考えていたし、バイヤーからの要望もあった。ブランド名の“アンデコレイテッド”は“飾らない”という意味。女性がメンズウエアを着た時のルーズな雰囲気が僕の考える“アンデコレイテッド”の理想像だったので、シルエットやジャケットのボタン合わせはメンズのものを採用している」と語る。
ウィメンズの本格始動に伴い、繊細な女性の肌に合わせてこれまで以上に上質な素材にこだわり、価格帯は全体的に2000円前後値上がりしている。今後はブランドの強みである素材感や生産背景を強く打ち出し、19年春夏シーズンには海外進出も視野に入れる。「海外進出を目指すブランドにはデザイン的な強さが必要と言われているが、『アンデコレイテッド』のような真逆のブランドが出ていってもおもしろいはず。その分、これまで以上に素材感や国内生産にこだわるブランドのアイデンティティーを強く打ち出していきたい。またお世話になっている日本全国の生地屋、機屋の作り手は高齢の方が多い。良い素材や生産背景を若い人たちに伝えることで、少しでも素材作りの仕事に興味を持ってもらいたい。そんな橋渡し役が担えるようなブランドになりたい」。