縫製のクラウドソーシングサービスを手掛けるシタテルは4月から、ブランドやセレクトショップリ向けに受注と生産を一体化した新たなECパッケージ「スペック(SPEC)」をスタートする。同社は大手アパレルから独立系ブランド、手芸作家など6000ユーザーが使用する、国内の縫製工場や副資材メーカー、素材メーカーなど350工場と連携したクラウドサービス「シタテル」を展開している。こうしたプラットフォームを生かし、最終消費者からの注文と生産をシームレスに繋げることで、在庫リスクをなくし、企画から生産、販売まで“適正な”価格での衣服生産の新たな仕組みづくりを目指す。
「スペック」では、アイテムにまつわるストーリーや制作工程を、写真や動画を交えたえたリッチコンテンツをはめ込むことも可能で、集まったオーダー数に応じてリアルタイムで価格が変動する消費者参加型の仕組みを導入する。
シタテルは大手アパレルやリテーラーなどにこの仕組みを提供する。これまでの生産プラットフォームから、さらに川下に進むことで、アパレル生産の仕組みの変革を加速する考え。同社はすでに縫製工場に簡易型のセンサーを提供し、無料で縫製工場のIoT化させるサービスも試験的にスタートしており、全国で提携関係にある縫製工場や生地メーカーへのオーダーを増やすことで、日本国内のものづくりの活性化を目指す。