アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)の2017年12月期決算は、売上高が前期比3.1%増の49億7655万ドル(約5374億円)、純損益は前期の2億5697万ドル(約277億円)の黒字から4826万ドル(約52億円)の赤字に転落した。
地域別売上高は、北米地域が唯一の減収で前期比5.1%減の38億240万ドル(約4106億円)だったのに対して、アジア太平洋地域は同61.4%増の4億3364万ドル(約468億円)、EMEA地域は同42.1%増の4億6999万ドル(約507億円)と好調だった。
創業者のケヴィン・プランク(Kevin Plank)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「17年はこれまで行ったことのないスピード感でビジネスをリセットし、再建に取り組んだ。18年は状況が安定してくるだろう」と、17年の総括と18年の見通しを語った。
また、ファッション性を重視する傾向にある昨今のアクティブウエア市場の中で、同社は基本に立ち返り、機能性を重視する戦略に転換した。これに対してプランク会長兼CEOは市場を無視しているわけではないと説明。「流行が読めない企業ではなく、自社の強みを伸ばしていきたいだけだ。当社は当社の強みで形成されていて、社員が当社で働くことを選んだ理由は、この会社ならアスリートの成績向上に貢献できると信じているからだ」と語った。
同社は17年1~6月期決算で黒字から赤字へ転落。7~9月期決算では初の減収となった。業績低迷を受け、ドイツ銀行が投資判断を格下げし、株価も大幅に下落するなど投資家は厳しい判断を下していたが、同社の再建策が評価され、17年通期決算を発表した13日の株価終値は前日比17.4%増の16.72ドル(約1800円)まで上昇した。