「ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)」ウィメンズウエアのアーティスティック・ディレクターを約5年間務めたジェイソン・ウー(Jason Wu)が退任し、同ブランドを去る。2月13日にニューヨークで発表したコレクションが最後の仕事となった。
インゴ・ウィルツ(Ingo Wilts)「ヒューゴ ボス」チーフ・ブランド・オフィサーは、「ウーは『ヒューゴ ボス』のクリエイティブ面に素晴らしいインプットとインスピレーションを与えてくれた。彼には大変感謝している。これから手掛けるプロジェクトにも、彼は同じように熱意を持って取り組むだろうと確信している」とコメントした。
パーソンズ美術大学卒業後すぐに自分の会社とブランドを立ち上げたウーは、「これまでファッション業界におけるいわゆる“オフィシャル”な職に就いたことがなかったが、『ヒューゴ ボス』でメガ・インターナショナル・ブランドの内部の仕組みについて学ぶことができた。世界の小売りからVMD、センスを360度張り巡らせてブランドを見ることまで、『ヒューゴ ボス』はあらゆる経験をさせてくれた。シーズンごとのメッセージをどのように店舗で表現し、伝えるかということや、ブランドの全てのカテゴリーの全商品を監督できたのは素晴らしい体験だった。自分の会社でのビジネスに活かせそうなことばかりだ」と語る。
「過去10年間、キャリアを通じてさまざまな役割や職に就いてきた。だがそれについて不満を漏らしたことは一度もない。カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)は私が尊敬する人物の1人だが、彼のように多くのことを経験できて幸せだった」と振り返りつつ、ウーは「今自分のブランドに100%集中できることも幸せなんだ。今後10年間は自分のブランドに注力するような気がしている。アジアと中国が自分にとって次のビッグステップだ」と今後について語った。