ファッション

田名網敬一とオリバー・ペインのコラボレーション展が渋谷のナンヅカで開催

 現代画家の田名網敬一とアーティストのオリバー・ペイン(Oliver Payne)は、東京・渋谷のギャラリー、ナンヅカ(NANZUKA)でコラボレーション展「Perfect Cherry Blossom」を開催する。会期は3月17日〜4月21日。同展は、2017 年にロサンゼルスのアーマンド・ハマー美術館(Hammer Museum)で開催された「Hammer Project : Oliver Payne and Keiichi Tanaami」で展示した2人のコラボレーション作品に、それぞれの新作を組み合わせたものとなる。

 展示するコラボレーション作品は、11年にスイス・チューリッヒのプロジェクトスペース、ストゥディオ―ロ(Studiolo)で開催された田名網とペインの2人展で、ペインが発表したコラージュ作品がもとになっている。田名網が描いた偶像とモンスターや古代神像を思わせる人型のキャラクターに、ペインが弾幕のステッカーを配置したもので、ポップ・カルチャーと歴史の融合を作品の中で見ることができる。田名網の新作はドローイングとコラージュ作品で、ペインは新作のシルクスクリーン作品を発表する予定だ。

 ペインは、田名網のファンとしてファンダム(ファンによって2次的につくられた世界)のロジックを作品化する手法で作品を仕上げた。万華鏡のように広がる世界は、田名網の描いたキャラクターを覆う幕であると同時に、作家の根底にある思想を明かしているようなイメージだ。アーマンド・ハマー美術館のキュレーター、アラム・モシャイデ(Aram Moshayedi)は、同作について「一連のコラージュ作品を通して、ペインと田名網はそれぞれの芸術的感性、欲望と消費の歴史を一つの幻覚的ファンタジーの中に融合させている。田名網は60 年代後期の日本のポップ・アートの先駆者の一人として影響力の高い人物であり、多くの作家に衝撃を与えてきた。ペインもその衝撃を受けた作家の一人で、田名網と同様、作品にポップ・カルチャーの形式を採用していることからも強い関連性を見て取ることができる。その1つとして、ペインはテレビゲーム・カルチャーの特性に注目し、それらが自己的ではなく社会的あるいは哲学的概念に相似していることを示唆している。このコラボレーションは、ペインと国際的ポップ・ムーブメントの立役者である田名網との思想交換を反映している」と解説する。

 同展の初日には田名網とペインを囲んだオープニング・レセプションを開催する。

■Perfect Cherry Blossom
日時:3月17日〜4月21日
時間:11:00〜19:00
定休日:日・月曜日、祝日
場所:ナンヅカ
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB2F

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