イトキン傘下のヒロココシノインターナショナルは、2018年春夏から新ブランド「リ エディション プロジェクト 165(RE:EDITION PROJECT 165)」をスタートする。デザイナーに、さまざまなコレクションブランドでデザインを手掛けてきた竹腰名生を起用し、過去の「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」のアーカイブ作品から着想を得ながら、スポーツのテイストを加えたリラックスしたウエアを提案する。
2月19日には、ブランドの初披露のイベントを東京・六本木で開催。ゲストに夏木マリを招き、デザイナーの竹腰とコシノヒロコの3人によるトークショーを開いた。「ベルリン国際映画祭」に出席しドイツから帰国したばかりの夏木は、「映画祭で着物を着て行ったら、たくさんの方にお褒めいただいた。困った時には着物を選ぶが、違った着こなしができないかいつも模索している」と話した。コシノは「着物は日本の産物。日本人デザイナーとして、私のベースは和にある。和装から着想を得て、人々の暮らしの中で着たいと思うリアリティーのある服を作ることを意識している」と話した。竹腰は「先生のアーカイブを拝見すると、袴や折り紙のようなカッティングが特徴的。このブランドでは、先生のアーカイブを見ながら、今のライフスタイルに合わせた提案をしている。今日夏木さんが着用している服は、パリで先生にお会いした際に、ジャケットとパジャマパンツを合わせていらっしゃったのを見てデザインした」と明かした。
デビューシーズンは百貨店でのポップアップショップと、ヒロココシノ銀座店で取り扱う。伊勢丹新宿本店でのポップアップショップは3月14~20日、阪急うめだ本店は4月4~10日を予定する。
商品は、シャツジャケット(5万9000円)、ショートブルゾン(8万9000円)、タキシードジャケット(11万8000円)、ライダースジャケット(28万6000円)、サルエルパンツ(3万9000円)、サテンパジャマパンツ(5万6000円)、ジャージーパンツ(5万9000円)など。
竹腰は、ニューヨークのパーソンズ・スクールを卒業後、「イッセイミヤケ」を経て渡仏。「チェルッティ(CERRUTI)」やトム・フォード(Tom Ford)が手掛けていた頃の「グッチ(GUCCI)」で経験を積む。その後、「ダナ キャラン(DONNA KARAN)」「ジル・サンダー(JIL SANDER)」でチーフデザイナーを担当、04年には自身の名を冠したブランドをイタリアで発表。その後も「バーバリー(BURBERRY)」「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」「アレグリ(ALLEGRI)」「アクアスキュータム(AQUASCUTUM)」「カルバン・クライン コレクション(CALVIN KLEIN COLLECTION)」などに携わった。17年からは「ヒロココシノ」のコンサルタントを務めている。
ちなみにブランドの“165”とは“ヒロコ”の語呂合わせが由来で、読み方はイチロクゴ。