GMOペパボは、ハンドメードのECサービス「ミンネ(minne)」と「テトテ(tetote)」を統合する。「テトテ」は3月30日で決済機能を、6月25日でサービスを停止し、会員や作家を「ミンネ」に移行する。「ミンネ」は40万人の作家が700万点の作品を出品する、国内最大のハンドメードECサイト。GMOペパボは2015年6月に、IT企業のオープンクローズと手芸用品大手クロバーの合弁会社OCアイランドから「テトテ」を買収していた。
「テトテ」は、オープンクローズが慶應大学SFC出身の3人が2001年にスタートした手芸作家や愛好家のSNS「オープンクローズ(Open-Clothes)」がルーツ。同サイトはオーストリアのリンツで開催された世界的なメディアアートの祭典「アルス・エレクトロニカ(Ars Electronica)」で2004年に特別賞を受賞するなど、ファッションやクラフト全般にまたがってクリエーターのモノ作りのプロセスを公開できる、モノ作りSNSの先駆けとして高い評価を受けていた。
その後、オープンクローズは手芸用品大手のクロバーと合弁会社OCアイランドを設立し、サイバーエージェントから「テトテ」を買収。ハンドメードECに参入していた。
一方、GMOペパボが独自に12年1月に開始した「ミンネ」はアクセサリーから食品まで、幅広いカテゴリーを扱っており、2017年には年間流通額が100億円を突破していた。「テトテ」の現在の登録クリエイター数は4万9000人、公開作品数は136万点で、統合後の「ミンネ」は2位以下を突き放し、圧倒的な作家数と出品数を抱えることになる。C2Cのプラットフォームである「メルカリ」を追撃する。