アムステルダムの投資会社、サピンダ ホールディング(SAPINDA HOLDING以下、サピンダ)が、伊高級ランジェリーブランド「ラペルラ(LA PERLA)」の親会社パシフィック グローバル マネージメント(PACIFIC GLOBAL MANAGEMENT)から、「ラペルラ」を100%買収した。
パシフィック グローバル マネージメントはイタリア人起業家シルヴィオ・スカリア(Silvio Scaglia)によって設立された会社で、複数のモデルエージェンシーを経営する。2013年に「ラペルラ」を入札形式で獲得した同社は、「ラペルラ」のライフスタイル面を強化し、メンズのスリープウエアやアンダーウエア、ウィメンズのサングラスなどの生産をスタートし、16年にはニューヨーク・マディソンアベニュー店の改装などを行った。
サピンダは09年に設立。同社を率いるラース・ヴィンドホルスト(Lars Windhorst)最高経営責任者(CEO)は、「シルヴィオと彼が率いたチームはラペルラのビジネス拡大に非常に貢献した。同社の財務面と、彼のビジョンでもあるメイド・イン・イタリアのクリエーションを続行することへのさらなる投資の準備は整っている。われわれはラグジュアリーグッズ部門への投資機会をうかがってきた。ラペルラの買収を確実にできたことをうれしく思う」とコメントした。
一方スカリアは「私はサピンダとヴィンドホルストCEOを何年も前から知っており、彼と数回仕事をしたこともある。サピンダはラペルラを次のレベルに引き上げ、グローバルなラグジュアリーブランドを目指しつつ、生産はヨーロッパで行うという私のビジョンを維持するための経済力を持っている」と語った。
「ラペルラ」は1954年にアダ・マゾッティ(Ada Masotti)が立ち上げたブランドで、2007年に息子のアルベルト(Alberto)がサンフランシスコを拠点とする投資会社JHパートナーズ(JH PARTNERS)に売却し、その後13年に、JHパートナーズがパシフィック グローバル マネージメントに売却した。世界150店舗、1500人の従業員を抱える。
なお、中国の投資会社フォーサン インターナショナル(FOSUN INTERNATIONAL以下、フォーサン)も「ラペルラ」の買収を狙っていた。両社は12月時点で買収について基本合意に至っていたが、独占的デュー・ディリジェンス(財務状況をはじめとする企業の活動状況を調査すること)期間の30日間を経て、フォーサンは2月にランバン(LANVIN)の過半数株式を取得した。