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TSIが自社ECモールで他社ブランドの販売開始

 TSIホールディングスは、自社ECモール「ミックスドットトウキョウ(MIX.TOKYO)」で外部ブランドの販売を3月2日から始めた。扱いブランドや商材を増やすことでモールへの集客、顧客の買い回りを増やす。同社のEC事業は各ブランドのECサイト、ミックスドットトウキョウと外部ECモールで行われており、EC化率は約17%。新しい手法を取り入れることで、自社ECモールのブランディングにつなげる。

 第1弾の米バックパック「ステイト(STATE)」を正規代理店として販売する。同ブランドはニューヨークのブルックリンでスコット・タテルマン(Scot Tatelman)、ジャック・タテルマン(Jack Tatelman)夫妻が2013年に創設。家族で楽しめるブランドとして、キッズ、ウィメンズ、メンズを豊富な色柄で展開している。価格は7600~3万円。

 短期間で注目を集めたのは、貧困に苦しむ子どもたちをサポートする独自のビジネスモデルによるところが大きい。バッグが売れるたびに同じ数のバッグに文房具や日用品を詰めて子どもたちにプレゼントしており、この活動にビヨンセ(Beyonce)やジェシカ・アルバ(Jessica Alba)などのセレブが共感し、同ブランドとのコラボレーションを実施。ノードストローム(NORDSTROM)やブルーミングデールズ(BLOOMINGDALE'S)などの有力店にも販路が広がった。

 「ミックスドットトウキョウ」は2006年にスタートした「セレクソニック(SELECSONIC)」を継承して誕生したTSIの自社ECモールで、グループのEC事業の計画立案を手掛けるTSI ECストラテジーが運営する。主要顧客は30代から40代の女性で、子育て中の人も多い世代であることから「ステイト」への共感が得られるとみる。「欧米ブランドが日本に進出する際、直営店の出店や日本法人の設立はコストが膨らんでしまうが、ミックスドットトウキョウをECのプラットフォームとして活用してもらうことができる」(同社)と「ステイト」での反応を見ながら、次の打ち手を探る考えだ。

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