ファッション

「イッセイ ミヤケ」がたどり着いた “洗えるウールのプリーツ”という新世界

 「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は2018-19年秋冬コレクションで再び、新しいテキスタイルを使ったコレクションを発表した。14年春夏に発表した技法、蒸気で布を縮めて服を作る “スチームストレッチ”を用いて太番手の毛糸を織り込み、一見するとニットのような、それでいてプリーツのように弾む見たことのない生地の服を生み出した。

 技術の進化を背景にした新しいテキスタイルの発表は、「イッセイ ミヤケ」にとってもはや“当たり前”。それは変わらず強みだが、今季はむしろ、難しい技術を理解せずともショー自体から力強さを受け取る点が印象的だった。

 招待状には狼やトラなど野生動物の絵。会場はコンクリートを打ちっぱなしの洞窟のような空間で、中央に暖炉を模した明かりがともる。モデルはモコモコとした白やグレー、ネイビー、ブラウンの“ウール・ニット”や縫い目のないダウンコートに包まり、歩くたびに裾がバウンドする。その動きはどこか野生動物を連想させてしなやかだ。今季のパリコレは連日氷点下続きなこともあり、“今すぐそれに包まりたい”と思わされる服だった。

 さらに発表した服はいずれもウォッシャブルだという。生地の開発の背景について、宮前義之デザイナーは「気持ちとして、あったかいものを作りたかった。ウールのニットはともすれば重たく、ケアは少し面倒。プリーツを着てくださっているお客さんが冬に着るプリーツの服を作りたかった」と話している。

ISSEY MIYAKE x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。