ファッション

クラブ21ジャパンが事業撤退 「アレキサンダー ワン」は三喜商事、「ラグ & ボーン」はイーストランドへ

 三越伊勢丹ホールディングス傘下で欧米ブランドの輸入・販売業務を行ってきたクラブ21ジャパン(伊藤恵・社長)が事業撤退する。「アレキサンダー ワン(ALEXANDER WANG)」は三喜商事、「ラグ & ボーン(RAG & BONE)」はイーストランドが輸入・販売および販売代行を行う。「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」はブルーベル・ジャパンが販売代行を、「ポーツ 1961(PORTS 1961)」や「クラウディア リー(CLAUDIA LI)」などを手掛けるメゾン・ディセットが卸事業を行う。「マルベリー(MULBERRY)」はオンワードホールディングスの子会社であるオンワードグローバルファッションがマルベリー グループ(Mulberry Group plc)と17年12月4日、折半出資で合弁会社マルベリージャパンを設立。「ブラック バレット(BLACK BARRETT)」は17年3月に本国との契約を終了した。

 三喜商事は「アレキサンダー ワン」の小売りを18年春夏から、卸事業を18-19年秋冬からスタートする。東京・青山とギンザ シックスの旗艦店と直営4店舗、アウトレット1店舗の店舗運営は継続し新規出店も計画する。「魅力は個性、唯一無二のデザイン、知名度だ。本国の戦略に沿いつつ、日本からのフィードバックをしっかり行い、強固なパートナーシップのもと、ビジネスに取り組む」と同社。小売りベースで初年度15億円、3年後20億円を計画する。

 堀田康彦・三喜商事社長は、「これまで長きにわたり、ヨーロッパのラグジュアリー・ブランドを扱ってきた中で、アメリカブランドに新しいポテンシャルを感じる。『アレキサンダー ワン』はユニークで他にはない、ヨーロッパテイストとは異なる個性に魅力を感じた。メンズ、ウィメンズに加え、バッグやシューズをはじめとしたアクセサリーも充実しておりトータルブランドとしての完成度も高い。当社として、今までとは違った層の顧客開拓が必要な時期であると感じたタイミングで、良い出合いに恵まれた。勢いのある若いデザイナーとともにさらに成長していきたい」と述べる。

 クラブ21ジャパンは11年6月に三越伊勢丹ホールディングスが設立。初年度から17年3月期まで最終赤字が続いていた。クラブ21ジャパンの事業撤退は17年4月に就任した杉江俊彦・社長が進める構造改革の一環とみられる。同ホールディングスは17年11月、「アナ スイ(ANNA SUI)」「ケイタマルヤマ(KEITA MARUYAMA)」を運営するマミーナを3月末で事業終了し清算手続きに入ると発表している。

 三越伊勢丹ホールディングスの広報に事業撤退について尋ねたが「現段階でのコメントは出せない」としている。

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