リアーナ(Rihanna)とファッションのサブスクリプション(定期便)サービス企業、テックスタイル ファッション グループ(TECHSTYLE FASHION GROUP以下、テックスタイル)が、ランジェリーブランド立ち上げに関する契約を締結したとのウワサが浮上している。
リアーナの広報担当者と、テックスタイルのショーン・ゴールド(Shawn Gold)=コーポレート・マーケティング・オフィサーからコメントは得られなかった。だが情報筋によれば、テックスタイルはこのプロジェクトに1年以上を費やし、サンプルはすでに生産されているという。
テックスタイルは2010年にドン・レスラー(Don Ressler)とアダム・ゴールデンバーグ(Adam Goldenberg)によってカリフォルニアで設立。「ジャストファブ(JUSTFAB)」というシューズのサブスクリプションサービスを運用していたが、13年に競合サービスだった「シューダズル(ShoeDazzle)」と、キッズファッションのサブスクリプションサービス「ファブキッズ(fabkids)」を買収。さらにアクティブウエアのサブスクリプションサービス「ファブレティクス(FABLETICS)」を立ち上げ、16年には社名をジャストファブからテックスタイルに変更した。現在カリフォルニアのエル・セグンドを拠点に、世界中に1328人の従業員を抱える。
テックスタイルとインフルエンサーやセレブとの関係は深い。「ファブレティクス」は女優のケイト・ハドソン(Kate Hudson)と立ち上げたサービスで、「シューダズル」の立ち上げメンバーの1人は、キム・カーダシアン(Kim Kardashian)だ。また、モデルのキモラ・リー・シモンズ(Kimora Lee Simmons)は一時ジャストファブの要職に就いていた。今回のリアーナとの契約も不思議ではない。
リアーナとのコラボで、同社の新規上場(IPO)に向けて勢いをつけるのではという見解もある。ロサンゼルスの投資銀行グレイフ&カンパニー(GREIF&C0.)のロイド・グレイフ(Lloyd Greif)社長兼最高経営責任者は、「テックスタイルはランジェリーという新たなカテゴリーとブランドを加えるのに十分な大きさにの会社に成長している。会社の成長を証明したいのだろう。これまで健全な成長を続けてきたか、また、サイドビジネスではなく彼らのメーンのビジネスで成長できているかがIPOへの鍵となる。リアーナとのブランドにより、株式を公開するのに十分な企業だということを示すことができるだろう」と説明する。
テックスタイルはこれまでに約3億ドル(約315億円)を資金調達している。なお、同じくサブスクリプションサービスを運営するスティッチ フィックス(STITCH FIX)は17年11月にニューヨーク証券取引所に上場している。
一方リアーナは「プーマ(PUMA)」とのアクティブウエアブランド「フェンティ プーマ バイ リアーナ(FENTY PUMA BY RIHANNA)」の他、自身のコスメブランド「フェンティ ビューティ バイ リアーナ(FENTY BEAUTY BY RIHANNA)」を17年10月に発売している。