アディダス(ADIDAS)は2021年5月11日までに、自社株を30億ユーロ(約3930億円)まで買い戻す計画を明かした。18年内に10億ユーロ(約1310億円)までの買い戻しを予定しており、3月22日から取り掛かる。取得した株の大部分は消却する考えで、株価の上昇につなげる。
同社は数年先まで堅調なキャッシュフローを見込んでおり、それを株式の取得に充てる計画だ。また、低金利であることを生かし、借り入れ資金も買い戻しに充てる。同社は、継続事業からの純利益の30~50%を株主への年間配当に充てるという配当方針を掲げているが、今回の自社株買いは、その方針に加えて行われる。
ハーム・オルマイヤー(Harm Ohlmeyer)最高財務責任者は、「今回発表した計画は、わが社の戦略である“新たな価値の創造”に対して、われわれが自信を持っていることの表れだ。継続してキャッシュフロー改善に努めると同時に、将来の成長に備えて、自社にも投資していく」と狙いを語る。また、「買い戻しはわれわれが掲げる配当方針を補完するものであって、今後も株主への配当はしっかり行う」と強調した。